『思い出のファミコン』が本になりました
 

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バード・ウィーク バード・ウィーク
東芝EMI
1986.6.3発売
©1986 TOSHIBA EMI/LENAR

叔父が道楽で始めたファミコンショップが潰れて手に入れた

 私はこのゲームが好きでした。そして、手に入れたルートがマニアックでした。

 当時、家から出てまともに仕事をしたことのない叔父が突然、「ファミコンショップを開きたい」とか言い出しました。そこに、長男大事で昔かたぎな祖父が甘やかしてしまい、ウン千万のお金を貸してくれたので、金にあかして開業した叔父。

 しかし、店舗レジには本人不在、ただ商品を並べているだけ、空調もなく店長は2階のクーラーのきいた部屋で寝ていて商売している気になっている、という舐めきった経営が災いし、1年未満でショップは潰れました。そのせいで祖父宅にファミコンとソフトの在庫があったようで、その中の1本がコレだったのです。

 ゲーム自体は、ヒナが成鳥になっていく動きが「かわいい」と思います。シンプルすぎてたしかにつまらないのですが、今でいうナンプレとか落ちものゲームのようなシンプルさが私は好きでした。

寄稿:RI 女 1980年生 福岡育ち アーティスト


カセットのシールをかきむしる

 当時小学生だった僕は、母と一緒に中古ゲーム屋に行き、このゲームを買ってもらった。確か980円だったと思う。すげークソゲーだった。

 その当時、僕の大して仲の良くないクラスメートが『スパルタンX』を持っていた。何とか借りようとした苦肉の策が、『バード・ウィーク』のカセットのシールを引っぺがし、当時の人気ゲームだから、と言ってまんまと騙して貸し借りした。

 今思うと、当時貧しかった親が、980円の大金を出して買ってくれたカセットを、シールを引き剥がしてないがしろにした自分がやるせなくなった。

 時は流れ、今は僕が28歳、母が58歳。ありがとう、母さん。これからは僕が親孝行するときです。親父と共に長生きしてください。

寄稿:竜馬 男 1978年生 茨城育ち ケアマネジャー


単調かつ難易度も高かった

 このゲームの発売は中学2年の時。中学受験失敗の悔しさも忘れ、中1でファミコンにハマって学業が疎かになった自分に、親はもはやファミコンソフトを買ってくれず、とても安く売っていたこのソフトを、少ないこづかいをはたいて購入したのでした。

 しかし……BGMは今でもはっきり覚えてるし、「クソゲー」の誉れがすごく高かった(でないと安売りせんわな)ことも記憶しているのですが、肝心のゲーム内容が意外なほど記憶に残ってないのです。

 Webで見ると、「親鳥になってエサをヒナに運ぶ」という内容のようですが、単調かつ難易度も高かったので、すぐ挫折したのかな。確かに上記理由によりあまり長時間ファミコンをできる状況になかったのですが。

寄稿:まさかず 男 1972年生 神奈川育ち サラリーマン

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