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ボコスカウォーズ ボコスカウォーズ
アスキー
1985.12.14発売
©1985 ASCII

なんといっても「運まかせ」

 当時、『バンゲリングベイ』や『カラテカ』と並び、クソゲーに評価されていたゲーム。

 内容は、王様自ら兵隊を引き連れて敵陣に乗り込む、アクション要素ありのシミュレーションゲーム、とでもいいましょうか。一番弱い兵隊が敵兵に打ち勝って黄色く成長すると、友人の間では、「パワーアップひ弱」と呼んで盛り上がっていた。

 しかし、このゲームのすごいところはなんといっても「運まかせ」な対戦システムであり、いくら鍛え上げたナイトでも、ひ弱な敵兵にあっさり負けてしまうところにある。

 賛否両論のこのゲームであるが、洗脳されそうな音楽とともに再評価されている今日このごろである。

寄稿:ガバス 男 1972年生 北海道育ち 会社員


「またやるのかよッ!」と言われた

 勝敗の判定は運で決まるというこのゲーム。ネットで調べてみたら、バカゲー又はクソゲーの王者のような扱いを受けているようですが、自分としては好きなゲームでしたね。

 当時S君と遊んでいたんですが、S君の家にこの『ボコスカウォーズ』がありました。S君宅でボコスカをやるたびに、「また(ボコスカを)やるのかよッ!」と言われました。

 このゲーム難易度が高いんですが、1度だけクリアしたことがあります。しかもクリア方法は攻略本に書いてあるような常識的なものではなく、王様を死にづらくなるまで強く育てるというものです。

 城塞跡で重騎士がたむろしているところ以外はすべて敵を全滅させて、いよいよとなったら、王様を特攻させるという方法です。味方も少数か0人となります。

 ただ、自分の家でプレーしてクリアしたんでS君にクリアしたところを見せることができませんでした。そこが悔やまれるところです。

寄稿:sato 男 1974年生 青森育ち 無職


父がボコスカを買ったわけ

 あれは小学3年の頃だった。親父が職場から家に電話してきて、「いいものあるから職場まで来い」と言うのだ。

 俺には1コ上の兄貴がいて、当然俺が取りに行くことになった。自転車で15分。職場に着くと、親父がなんと当時入手困難なファミコンを買ってくれていたのだった。俺はうれしくてダッシュで帰宅。しかし家には兄貴の姿がない。兄貴は俺が親父の職場まで行っている間に、友人宅へ遊びに行っていたのである。

 普段なら怒りがこみ上げる所だが、そんなこと言っている場合ではない。すぐさま兄貴の友人宅へ行き、「兄ちゃん、お父さんがファミコン買ってくれた!」と叫び、たまたまその兄貴の友人がファミコンのテレビ端子の接続ができる人だったので、その人につけてもらい、一緒に買ってくれたゲーム(2本)をプレーすることになった。それがボコスカである。

 当然、難しく、わけがわからないので、もう1本の『頭脳戦艦ガル』をプレーする。俺にとっては楽しかったが、どうやらガルはクソゲーに分類されているようである。話を元に戻すと、ボコスカは戦闘が運任せ。味方が弱く、操作性もすこぶる悪い。進め〜進め〜ものど〜も〜……あのメロディーは今でも忘れない。

 そんな俺も高校へ進学した。授業中にファミコンの話題になり、誰かがあのメロディーを口ずさんだ。俺がボコスカを持っているのを知っている奴が当然バラす。クラス中に俺がボコスカオーナーだと言うのがバレてしまった。クラスメートにしたら、「ボコスカ=俺」なのである。

 そして専門学校へ進学する。昔のファミコン(クソゲー)の話題になり、ボコスカの話になった。俺は正直にボコスカオーナーであることを告白。ほかにもボコスカオーナーが数人いた。発売日に購入した奴。ドラクエ3と抱き合わせで買わされた奴(年上。しかも普段冷静な人なので相当バカにした)。

 その時俺は、中学時代の兄貴との会話を思い出した。俺:「なぜ父さんはマリオじゃなく、ボコスカなんか買ったんだろう」すると兄:「お前が小さい頃。あんなかんじの絵を描いてたんだよ。それを見た父さんはボコスカを買ったんだと思う」俺は物心ついた時にあんな絵を描いていたのか……。

 数年前にネットでボコスカの攻略を見てプレーし、初めてオレゴスの所まで行ったが、スレン王で突撃したものの、ゲームオーバーになってしまった。説明書ではオレゴスはスレン王でないと勝てないと書いてあったのだが……。

 エピソード、スレン王がオレゴスに破れたことを嘘だと疑っている人もいるかと思いますが、これは実話です。これが嘘ならどんなに良いだろうか。

寄稿:五分刈刑事 男 1977年生 北海道育ち 公務員


「本格的RPG!」と銘打っていたが

 つい先日のことだった。「らりら〜らりら〜らりら〜ら♪」なんとも脱力感あふれるその旋律は! 「ボコスカウォーズか!」「あれ?しってるんすか?」会社での出来事だった。まさか、会社で『ボコスカウォーズ』の旋律を口ずさむ人に会うとは思わなかった。

 ドラクエがRPGの主流になりつつあったとき、「本格的RPG!」と銘打っていた本作。迷わず買いましたねぇ。当時としては普通のカセットより価格が上の5,500円。

 オゴレスの城まで、約2時間ずっとあの音を聞きながら、部下どもを従えて進みましたとも。しかし、オゴレス前の門番のようなやつに次々と蹴散らされていく我がしもべたち・・・ついに王は特攻を決意。「お前たちだけを死なせはしない!」いやぁ、二時間もやってると洗脳されてしまうんですよ。あの音楽に・・・。

 そして王はオゴレスに一太刀も浴びせることなく、門番の前に崩れ落ちた。

寄稿:Masanobu.M 男 1973年生 熊本育ち 教室経営


♪すすめ、すすめ! ものども

 当時小学校6年生だった私は、このゲームの内容を知らないのに、友だちに面白いからといって無理やり買わせた。その後その友だちの家でやってみたら、彼は「なんじゃこりゃ」といって冷たい目で僕を見ていた。

 それ以来、学校を卒業するまで、音楽の時間のたびにオルガンやらピアノやらで、説明書に書いてあったBGMを弾いて聴かされていた。おかげでこのBGMも、説明書に書いてある歌詞までもおぼえてます> (自信ありませんが)。

 「♪すすめ、すすめ! ものども、邪魔な敵をけちらせ、めざせ敵の城へ、オゴレス倒すのだ!」歌詞はこんな感じだったと思います。

寄稿:K君 男 1974年生 宮崎育ち サラリーマン


とにかく、クリアできませんでした。

 このゲームは、忘れようにも絶対に忘れられません……。ある意味心に残るソフトです。

 とにかく、クリアできませんでした。なぜならば、戦闘は完全に運まかせ! 仲間を集めて戦うのですが、最初のザコで死亡!!!! 怒りに身を震わせて、またチャレンジしてもまたすぐ死亡!!!!! しかも、ゲームオーバー時の音楽が寝ても覚めても頭から離れず、カセットを壁に投げつけたことも数え切れないほどありました。

 当時のゲームはキャラがすべて弱く、またタイミングもシビアで難しかったのですが、あの弱いキャラの代名詞とも言われる『スペランカー』でさえ、慎重にやればクリアしていけるのに、このゲームだけは別格でした。

 ファミコン雑誌にも、攻略がほとんど載ってなかったような気がします。それでも、今思うといい時代だったなあと思います。自分の子供が大きくなったら話してやろうっと(笑)!

寄稿:りゅーとパパ 男 1976年生 千葉育ち ホテルマン

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