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ダービスタリオン全国版 ダービスタリオン全国版
アスキー
1992.8.29発売
©1992 SONOBE HIROYUKI/ASCII

乗り替わりの悲劇

 競馬好きでファミコン好きな方なら、誰もがご存じのファミコンソフトだと思います。ぼくも競馬にハマった時がありまして、ちょうどこのゲームにもハマっていました。牧場主になり、繁殖馬をセリで買い、種付けして生まれた仔馬を育て、調教して、立派な競走馬に育てていくというもの。

 最初はなかなか強い馬になんてなりませんから、地道にレースで稼いだ賞金を貯めて、より血統のよい繁殖牝馬を買い、種付け料の高い牡馬で配合していく。その繰り返しです。

 そして忘れもしない怪物級の馬が、うちの牧場にも誕生しました。生まれた時はその馬が強いかどうかはまったくわかりませんけど、“この馬は強い馬であってほしい”という願い込めてつけた馬名が「カイオウ」。『ドラゴンボール』の界王様から取ったのか、もしくは『北斗の拳』のカイオウから取ったのか、どっちか忘れましたが、そう名付けました。

 そのカイオウ、新馬戦の圧勝から始まり、G1レースの朝日杯、クラシックの皐月賞、ダービー、菊花賞を勝ち、無敗の三冠馬となり、古馬になっても天皇賞春・秋連覇、宝塚記念、ジャパンカップ、有馬記念と、G1レース総なめの怪物級の馬となりました。5歳、6歳になっても勝ちつづけ、覚えている限り、負けなしの30戦30勝ぐらいの成績にはなっていたかと。(30連勝以上は間違いないです)

 そんな順風満帆だったカイオウに、そのあと悲劇が訪れるのです。それまでカイオウには主戦騎手としてAランクの「しばたま」騎手に乗ってもらっていたのですが、あえてここで騎手を代えてみたいと思ったんです。騎手変してもカイオウ強いから大丈夫だろうと……。

 以前からカイオウに乗せてみたい騎手がいまして、その騎手はランクがDランク(A→Dの4段階)なのですが、ぼくと同じ苗字の騎手だったたんですよ。できれば自分と同じ名前の騎手を乗せてみたいじゃないですか。ただ、Dランクなのがとても気になってましてね。ついにその騎手をカイオウに乗せてレースに出したんです。

 そしたら……故障発生! 故障発生! そのレース後、カイオウは予後不良となり、安楽死となってしまいました(涙) カイオウの死後以来、我が牧場に強い馬が出てきていません。いつかまた、カイオウ級の馬が誕生する日を夢見て、ダビスタに励みたいと思います。

寄稿:てぷこだん 男 1971年生 東京育ち エンジニア


競馬の基礎を教えてもらった

 そもそもは実際の競馬にハマったのがキッカケで、プレーするようになりました。「たき」や「みなみ」騎手が乗るメジロマッコイーンやアグリキャップに、どれほど苦杯を舐めさせられたことか。

 このゲームのおかげで年間通しての日程も覚えられたし、何よりブラッドスポーツである競馬の重要な部分、血統の奥深さを知ることができました。

 僕は競馬の基礎を「ダビスタ」に教えてもらったと言っても過言ではありません。もしこの世に「ダビスタ」がなかったら、今まで競馬を続けてないかも?

寄稿:やすゆき 男 1975年生 滋賀育ち 公務員

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