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エレベーターアクション エレベーターアクション
タイトー
1985.6.28発売
©1985 TAITO

ミッションを知らず何度も蜂の巣に

 先日、映画『007 カジノロワイヤル』を観ました。観終わった時、突然私の記憶にフラッシュバックしたのが、この『エレベーターアクション』だったのです。

 小学5年生の時もハマったのですが、貸してくれた友だちが説明書を付けてくれなかったので、本来のミッション「機密書類を盗んで脱出(赤いドアの前で立ち止まると自動的に中に入って盗む)」を知らずに、ひたすら敵を撃ち殺していたら、敵が007もゴルゴ13も真っ青の早撃ちに!何度蜂の巣になったことか……。

 いまもう一度プレーするなら、“ I'm James Bond ”とつぶやきながら、邪魔する奴は排除するんだけど、最低限の無駄のないスパイぶりでプレーしちゃいます。

寄稿:sanchez 男 1974年生 大阪育ち 会社員


まさかの裏ワザ

 このゲームには「まさかホントにできるとは!?」と思ってしまう裏ワザがいくつかありました(「裏ワザ」って響き自体が懐かしい気がします)。

 例えば、上からおりてくるエレベーターに挟まれる直前にジャンプすれば、エレベータの床をすり抜けて助かるというもの。「まさかホンマにできたんかぁ!」とみんなでビックリしたのを憶えています。

 また、壁の向こうにいる敵でも、銃を打ち続ければそのうち壁をすり抜けて敵を倒すことができます(5分ぐらい同じ場所で根気よくやりましょう)。これまた、「まさかホンマにすり抜けるとは!!」とビックリしました。

 でもこの裏ワザには落とし穴があって、その後の敵の攻撃が壮絶になってしまうのです! 「ダダダダダダダダダッ!!」っとまるでマシンガンのように敵に攻撃されてしまいます。さすがにこれは予想できず、「まさかこんなことになるとは!!」と今までの逆の展開になりました。

 でも、あえてこの超難関モードにしてクリアを競った日。ファミコンって、単純だからこそ新たな遊び方ってできたんですよね。

寄稿:ライデン 男 1974年生 大阪育ち 企画戦略部署兼任営業担当


独自のアイデアでリアルな『エレベーターアクション』

 最初に言っておきます。ファミコンが無くても『エレベーターアクション』はプレー可能です。

 当時、小学生の僕は、自宅のある10階建てのマンションで、エアガンを手にした10数人の友人たちと、エレベータで移動しつつ撃ち合いをしていました(ほんとは駄目です)。

 団地住まいの子供達にとって、エレベーターホールや非常階段などの場所は、最も身近な溜まり場でした。だだっ広い公園で鬼ごっことか、かくれんぼをするのもいいけど、「一戸建て系野球少年」に背を向けた僕達団地っ子は、「俺たちにはエレベーターが有るんだぜ」、と独自のアイデアで、既にリアルな『エレベーターアクション』を入手済みだったのです。

 その後、「一戸建て系」の連中からオサガリで頂いたエレベーターアクション(ファミコン版)は、テレビゲームで団地遊びをシュミレートしただけのシロモノに見えました。「けしからん」とかいって。

 しかし、やはりファミコン好きな団地野郎どもは、いつの間にかこのゲームの虜となり、しまいには、団地でエアガン遊びをするとき、「エレベーターアクションしようぜ」などとヌカしていたのです。ファミコンにはマインドコントロール機能でも付いているのでしょうか?

 さて、ゲーム内容としましては、タイトルからエレベーターで最上階まで上がるルールを想像しそうですが、冒頭から「隣のビルからロープで屋上に到達」というトンチの利いたシチュエーションで始まり、「ビルに忍び込み秘密書類を盗み出す」「地下駐車場の車を拝借して逃走」などといった、「メタルギアソリッド」も青くなるスニーキングミッションなのでした。懐かしい〜。

寄稿:ゲレゲレ 男 1980年生 千葉育ち DJ ホームページ

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