『思い出のファミコン』が本になりました
 

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ファミリーベーシック ファミリーベーシック
任天堂
1984.6.21発売
©1984 Nintendo

お父さんの大いなる勘違い

 当時、ファミコンが欲しくてたまらなかった人、きっと大勢いらっしゃると思います。そしてそれが手に入ったときの喜びが大きかったことも。でも僕の友だちに、その喜びから地獄へ落とされたようになった奴がいます。

 彼のお父さんが仕事帰りにファミコンを買ってきてくれるというのです。その日の彼は登校するなり落ち着きがありません。放課後の手打ち野球もせず、ランドセルを抱えて走って帰って行きました。よほど楽しみだったのでしょう、僕にもその気持ちがよく伝わりました。事前に別の友だちからソフトも借り受け、準備万端です。しかし・・・。

 次の日の友だちの様子は前日とは打って変わって落ち込んでいます。一体どうしたというのでしょうか? 理由を聞くと、口を尖らせてこう言いました。「お父さん、間違えてベーシック買って来てん・・・。」そうです、お父さんは当時のMSXのように、コンピュータというとキーボードのことだと思い込んでいたようなのです。

寄稿:ライデン 男 1974年生 大阪育ち 戦略担当兼作家


帰りのバス代まで費やして買いに行った

 『ファミリーベーシック』が登場した時には、「自分でもゲームが作れる!」と感激し、さっそく小遣いをかき集めて買いに行きました。帰りのバス代が足りないのを承知で、街中のデパートへ買いに行き、帰りは1時間ほど歩いて帰った記憶があります。

 最初はリターンキーの意味もわからない状態でしたが、説明書のプログラムを打ち込みながら徐々にベーシックを覚えていきました。が、なぜかカセットテープへのセーブ・ロードが成功せずに、数ヶ月後にはFDD付きのパソコンを買ってしまいました。

 ベーシックの他には「ミュージックボード」で結構遊んでました。乾電池を使ったバックアップがありましたが、カートリッジのスイッチに触れるのはヒヤヒヤものでした。(端子が劣化してたので軽い衝撃でもフリーズしてしまう)

寄稿:さとー 男 1971年生 千葉育ち SE

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