『思い出のファミコン』が本になりました
 

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蒼き狼と白き牡鹿 ジンギスカン 蒼き狼と白き牡鹿 ジンギスカン
光栄
1989.4.20発売
©1989 KOEI

「オルド」コマンドでクソガキからエロガキに

 小学生も高学年になるにつれ、異性というものを気にし始めるものですが、そんな未熟な意識を十二分に満たし、かつ「中世世界史のお勉強」という錦の御旗で、こちらの意図を親からカモフラージュしてくれるありがたいゲーム。それがこのゲームに対する私の評価と認識でした。

 昔、近所に住んでいたお兄さんの家に遊びに行った時、なぜか部屋に自分しかいない状況ができ、このゲームを何気に始めて、意味もわからず「オルド」コマンドを押した時こそ、クソガキがエロガキにジョブチェンジした瞬間でもありました。

 その後、速攻で買ってもらいましたが、このゲーム、内容的には非常に難しいですよね。複数の商人と多数の特産品を操り、変動相場の中で財を成して国力を高めて他国に攻め入る。「オルド」のみを目的として親に大枚はたかせたエロガキには、まさに異民族の侵入を拒み続けた万里の長城のような敷居の高さでした。

 それでも慣れてくると、「ドイツのザクセン公の后はいいな。」とか、「南宋の岐国公主を何としても奪うのじゃ!」とか、およそ小学生にはふさわしくないセリフを吐きつつ西に東に兵を動かし、最後まで目的を履き違えてたのがとても懐かしいです。

寄稿:濱 竜也 男 1977年生 栃木育ち 製薬関係

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