イー・アル・カンフー
コナミ
1985.4.22発売
©1985 KONAMI
女子たちの怒りを買うハメに
当時ゲームセンターを友だちと行ったりして、躍動感あふれるゲームがたまらなく好きで初めて買ったカセットが『イー・アル・カンフー』でした。
『イー・アル・カンフー』がファミコンで発売されると知り、当日は帰りの会(=帰りのホームルーム)の後の掃除を忘れて、一番に教室を抜け出し猛ダッシュでチャリンコをこぎ、隣町のおもちゃ屋さんへ買いに行きました。
家に帰って早速カセットを差してやると、ゲームセンターでやった中身とまったく違っていたのでがっかりしたのを覚えてます……。
掃除をサボり、翌日学校で女子たちに怒りを買ったのは言うまでもありません。
寄稿:吉原豊 男 1973年生 神奈川育ち 会社員
技と蹴り方を研究
このゲームは関西に修学旅行に行った兄が、「おまえ、『イー・アル・カンフー』って知ってるか?!知らないだろ!」と得意げに言い、「次はコレを買う!!」と宣言したゲームである。どうも関西で先行してCMをやっていたらしい。東京ではこのCMはまだ見たことがなかった。
面が進むにつれ難しく、無限ループで頭が朦朧とするので、新しい技・かっこいい蹴り方などを研究した。
1.壁に向かってジャンプをして跳ね返った状態での飛び蹴り (北斗の拳・アミバの鷹爪三角脚にあたる(笑)) 2.高速で左右に移動する敵にすれ違いざまにすばやく左右に連続ローキック 3.必死に投げるランの手裏剣を壊しながらにじり寄る 4.男の敵は全て頭はつるつるなのでそこに飛び蹴りorハイキックをノーミスでやる (1.が後頭部にキマると嬉しい)
などなど……。達人の人は自然にやってると思いますが、この遊び方が「私流『イー・アル・カンフー』」です!
寄稿:みよたん 女 1975年生 東京育ち 主婦
249面まで行ったが
誰も信じてくれないかもしれないが、俺はこのゲームをノーミスで249面まで行ったことがある。その先はどうしたのかというと、249面で画面がバグり、そこで終わってしまった。
たしか全5面だったので、50回もループさせたことになる。よくもまあ、あんな単純作業を黙々とこなしたなあ、とあきれるやら驚くやらだ。その才能をもっと別の方面に発揮すれば、今頃俺は博士になってたかも……と思う今日この頃。
寄稿:トリスタン 男 1975年生 新潟育ち 会社員
MSX版の操作感が染み付いて
私の家には当時ファミコンがなく、代わりにMSXなるものがありました。そこでひたすらプレーしていたのが、この『イーアルカンフー』でした。MSXにはコントローラーがなく、本体に付いたキーボードと八角形のコントロールボタンを駆使して戦わなければならなかったと記憶しています。
しかし、ゲームの鬼だった私は、それでも108面まで進んだ記憶があります。キリがないと判断してやめたのですが、考えてみると大変な腕前だったと思います。
それから何年後かしてからファミコン版を中古で手に入れてプレーしましたが、普通のコントローラーでの操作に違和感を覚え、さすがに昔のようにはいきませんでした。もう一度MSX版をプレーしてみたいです。
寄稿:いもメタル 男 1978年生 静岡育ち 会社員
チェンの鎖が二重に見えるまで
幼少の頃、両親に誕生日プレゼントってことで本体と一緒に初めて買ってもらったソフト。他にソフトが無いため、飽きることなくやり続けてました。
同じソフトを持っていた3〜4才くらい年上の兄ちゃんが突然僕の家へやってきて、63面までいったってのを聞き、負けてられんと思い必死でプレー。その努力が報われてか、83面でチェンの鎖が二重に見えて、かわしきれず終了。満面の笑みで隣の兄ちゃんの家に駆け込んだのは言うまでもありません。
その日、兄ちゃんがいなかったのが今でも忘れられません。今考えると、その兄ちゃんもチェンにやられたんだなぁ……。
104面でひと息ついたものの、足にコードがひっかかり・・・
昔のゲームは必ずといっていいほどエンディングがありません。このゲームもそんなゲームのひとつでした。100面までいくと1面に戻るという、ループ式のすばらしい(?)ゲームです。
しかし、幼かった僕はいつかは終わりがくると信じて必死にやってました。そんなある日、僕はすごく調子よく進んでいました。104面(1ループしての4面)までいったのです。
ところがトイレに行きたくなり、仕方なくポーズにし、席をたちました。しかし、足にはコードが・・・。結果はいうまでもありません。僕はそれ以来このゲームをやめました。
寄稿:クラウド 男 1978年生 岐阜育ち インストラクター
格ゲーの原点がここに!?
これを初めてやったのは友達の家のパソコン(MSX)版。カーソルキーでの操作はとても難しく、棒術使いのワンも満足に倒せませんでした。そのため、ワンに恐怖を覚えた。でもファミコンの十字キーでプレーしたときもワンにはてこずり、つまりは自分がヘタクソだってことに気づきました。
このゲームが出た当時からかなり時が経ち、格ゲーの王道ストIIが大ブレーク! そこで思ったのは、キャラのほとんどがこのゲームをベースにしているのではないかと。チュンリー、ダルシム、べガ。彼らはウーやタオらがモデルでは? 格ゲーの原点はここにあったのかも!? しかし、棒術使いのワンはストIIにはおらず、僕にとっての最強の敵、それはいまだにワンです。
余談ですが、最後にこのゲームをやったのは随分前。連れが家に集まったとき、懐かしみながら大興奮してました。やっぱ昔のゲームの方がおもしろい!と異口同音に言いながら。ちなみにその日はドリームキャスト発売の前日。僕らは時代の反逆児のような気がしました・・・。
寄稿:ライデン 男 1974年生 大阪育ち 戦略担当兼作家
なんで自分だけ飛び道具ないの?
こん棒や鎖を振り回すヤツ。口から火を吐くヤツ。極めつけに重力を全く無視して飛んでくるヤツなど、「なんで自分だけ飛び道具ないの?」なんて嘆いてました。勝ってからのきめポーズのあと「ニコ」っとする顔には結構笑えるし、当時のゲームとしては完成度が高かったような気がします。「あちょー!」じゃなくて「かぽー!」と聞こえていたのは僕だけでしょうか? 続編の『イーガー皇帝の逆襲』も移植して欲しかったなあ。
寄稿:とおる 男 1973年生 福島育ち 会社員
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