『思い出のファミコン』が本になりました
 

思い出のファミコン_トップへ


リンクの冒険 リンクの冒険
任天堂
1987.1.14発売
©1987 Nintendo

衝撃のラストを撃破したあと、人生で最高に真っ白な状態に

 「リンクが16歳のとぉーき!」(by 所ジョージ@テレビCM)
自分は大学生だったんだけど、理系だったので、バイトできる時期は春休みくらいで(夏は実験があった)、当然お金もなく、ディスクシステムは救いの神でした。

 そこで、RPG大好きな自分にとって、ゼルダに続いてリンクが出るとわかった時は大興奮、しかも、迷宮に挑む横スクロールアクション、というジャンルにビックリ。実はアクション苦手なんすよ……。しかし、操作性がすごく良かった! あんなにバシバシ気持ちに連動しているようなキャラの動きで真剣に戦うゲームってないと思う。

 そして、よく死んだな〜。「ここまで来たのに〜〜〜くそ〜〜〜〜〜」って何度叫んだか。修行!修行っすよ!! さらに、ラストダンジョンはあまりにも死ぬ、何度目か忘れるくらいに。そんな絶望の淵にあった時に、「ファミマガ」にあった禁断の秘技とやらを知り、「しょうがない、うん、これはしょうがないよ!」と決意を固め、リンクの1UPを延々と何時間もやり、「もうだめだ、気持ち悪い……手が痛い……」というところまで人数をため。改めてチャレンジ!

 よもやラストがブラックリンクとは……衝撃。しかもつえぇぇぇぇ! あんなにためたリンクも残り数人。くそっ、くそっ、くそっ〜〜〜。ここまできてやられてたまるか〜〜〜〜〜!!!

 そして、撃破!

 いやー、もう真っ白、人生で最高に真っ白になりました。
その後、攻略ノートに感動の言葉をぶつけまくった、恥ずかしい思い出が……。今もどこかに残ってます! 青春だな〜。

寄稿:ワタル之助 男 1965年生 神奈川育ち 会社員


小5の息子とシリーズ攻略中

 このゲームは中学生の頃に発売になり、グータラ学生だった私は寝食を惜しんでプレーしたことをよく覚えています。

 前作の『ゼルダの伝説』とは違ってアクション性が高く、難易度も高かったのですが、当時は時間にも余裕があったせいかなんとかクリアできました。(そのぶん勉強しておけば……;;)

 それから20年近く経ちましたが、つい最近、子どもとプレーしてました。ちなみに息子は小学5年生ですが、ゼルダシリーズが大好きです。発売した順番にプレーさせてますが、初代ゼルダを見事クリアし、(迷宮等は手助けしましたが)次にこのリンクを攻略にかかりました。

 当初小5の息子には難易度がかなり高く死にまくりでしたが、某番組の有野課長のごとくプレーを重ねるうちにみるみる上達していきました。それでも最終ダンジョンは小学5年の息子と30オヤジにとってまさしく死闘でした。よく昔こんなのクリアできたなあと素直に思うくらい難しかったです。やり直すこと百回以上?でなんとかこの難関をクリアできましたが、ラスボスはほんと強かった……。

 そんな超ムズの『リンクの冒険』でありますが、私にとってFCゲームの中で5本の指にはいるアクションの名作であります。下突き、上付きを絡めた操作や魔法は、20年たった今でもすばらしいの一言につきますね。ちなみに今は息子とSFCのゼルダを攻略中です。

寄稿:スマウグ 男 1972年生 静岡育ち 会社員


今のゲーマーにも難しいのでは?

 私的には本作こそアクションRPGの最高傑作だと思っています。横視点だと必然的に高難易度に成らざるをえないのでしょうが(当方もシャドウリンク倒せずじまい)。

 元来、任天堂のゲームって難しいのが多いんですよねえ。世代の違いとはいえ、現在のヌルゲーマーたちには、攻略本を与えても本作を解き進めることは困難でしょう。思い出としては、青のフォッカーに追いかけ回されたことが、ほとんどトラウマですな。

 アクションRPGなる、ある意味特殊なゲームジャンルにおいて、本作品を超越しえたのは3D時代に入ってからのゼルダのみ……。我々古参ゲーマーは、やはり任天堂に始まって任天堂に終わるのでしょうか。

 少なくとも、家電屋ごときに洗脳されることがないぶん、幸せな世代と言えるのかもしれませんね。もしセガ信者の方が居られたら、笑って許して下さい(笑)。

寄稿:天使 男 1972年生 大阪育ち 調理師


20年の眠り

 このゲームをやったのはかれこれ20年も前だったと思う。私はアクションが苦手で、それでも大神殿を目指し、デスバレーまで進んだのに挫折した。初めてのゲームの挫折だったと思う。

 先日ゲームボーイアドバンスを手に入れ、今度こそ!と始めてみました。20年間もクリア挫折を悔やんだゲームはこの作品しかありません。これほど時代と共に風化しない作品は珍しいです。始めた瞬間、一気に20年前にタイムスリップした感覚でした。

 でも内容は新鮮で、古さを感じさせず、むしろレベルを3種類とも揃えてからセーブしないと今までの経験値、時間が無駄!やたらと死ねないぞ!という脅迫感が新しく、プレーに緊張感があります。

 ゼルダ姫を今度こそ目覚めさせてあげたいです。20年も待たせてごめんなさい。

寄稿:みよたん 女 1975年生 東京育ち 主婦


クリアまで苦節17年

 このゲームが発売されたとき、私は小学3年生ぐらいだったと思う。とにかく難しくて断念してしまった。

 それから4年たち中1のときに、家に転がるディスクシステムを見て、もう一度プレーしようとしたらエラー表示。やむなく隣の市にあるおもちゃ屋に行って、稼動するディスク(たしか『謎の村雨城』?)を書き換えた。だが、このときもラスボスの影リンクが倒せず断念。

 そして26歳の春、ゲームボーイアドバンスSPを購入し、13年ぶりにプレーし、見事クリアすることができました。そのときの感動は今も忘れません(笑)。

 今のゲームにはないシンプルさ、エンディングのちゃちさ(笑)、ともに高評価です。今さらではあるが、続編に期待したい。何せ苦節17年を費やしたゲームはこれが初めてだったから。任天堂さん、よろしくお願いします。

寄稿:ちゅん 男 1978年生 神奈川育ち 会社経営


神殿行ったら痺れちゃう

 このゲームで一番よかったのはBGM。もう最高でしょう。神殿なんか行ったらもう痺れちゃうよ! 

 ゲームオーバーになると、なんかパオーンとか鳴いてるし。結構むずかしくて、でっかい仏像っぽい鳥っぽいやつがなかなか倒せなかったような覚えがあります。あと、ラスボスは運でしたね。

 ほんとにこのころのゲームは夢があって華があって、工夫もされてるし最高ですね!! いい時代だったのかもね。このあと、そんなにゲームやらなくなりましたから。夢よもう一度って感じです。

寄稿:櫻井 正幸 男 1973年生 群馬育ち サラリーマン


リンクこそ自分の幼い頃のヒーロー

 当時7歳だった私は、『ゼルダの伝説』の後、『リンクの冒険』を買ってもらい、ただもう何から何まで格好良くて、リンクに憧れていたのを覚えています。自分の幼い頃のヒーローは、仮面ライダーやウルトラマンではなくてリンクでした。あの、16歳になったら手の甲に出てくるハイラルの紋章、というのが少年心に痛く響き、またなぜかリンクは左利き、というのにも妙に格好良さを覚えていました。

 また、神殿のBGM、アイアンナックとの壮絶な攻防、ボス戦のグラフィックとBGM、キャラデザイン。さらにラスボスとその後の自分自身との戦い、お姫様が目覚める、など何もかもが自分には格好良く感じられ、友だちを呼んでは自分のプレーを披露して酔いしれている、という変なガキでした(笑)。

 この年になってもいまだに冒険活劇にロマンを感じるのは、この『リンクの冒険』がかなり影響しているように思います。7歳の時、お盆の仮装大会でリンクで出場し、9位に入賞して、景品にポリバケツをもらったのを覚えています(笑)。

寄稿:neo2 男 1980年生 山口育ち 学生


ゼルダじゃないから

 これはゲームに限った話では無いですが、シリーズ物にはすべからく、野心作というか実験作というか……ま、ぶっちゃけ「鬼っ子」のような作品が生まれてくることがあるものです。これが初期の頃であれば方向性の模索の結果なだけなのですが、たまにシリーズ中盤に不気味な輝きを放つ(制作者のやんちゃ)による一本もあるわけで、「リンク」の場合は限りなく前者な作品になるわけです。

 いまだに「大神殿」の曲を口ずさめるこのゲームのキモは、やはりシリーズ唯一の横スクロール戦闘と、レベルを上げる際に、剣・魔法・体力の3つを均等に上げてかないと、死んだ時に3つのうち一番低いランクにすべて落とされてしまうという理不尽なシステムにあるのではないでしょうか。

 これにより「攻撃力無いけど異常にタフなリンク」や「攻守共に一撃必殺!」といった遊びができず、何のための分割レベルシステムなのやら……。

 町の人にむなしい攻撃をしている私を見て、裏ゼルダを半日で越せる母親が一言、「ゼルダじゃないからやらない」。まさに至言!! そう、これは「ゼルダ」ではなく「リンク」なのですから……。

寄稿:濱 竜也 男 1977年生 栃木育ち 製薬関係


茶色のペラペラしたディスクがむき出しの『リンクの冒険』

 中学時代の友人の磯田くん(仮名)は、クラスによくいるファミコンが異様にうまい、いわゆる「ファミっ子」でした。その磯田くんの家に遊びに行くと、やや顔を上気させて私を迎え入れて、こういいました。「アキラ(私)、ディスクの中身を見てみたくないか?」

 磯田くんの手には、破壊された黄色のディスクが! タイトル名は『リンクの冒険』でした。どうやらラスボスとの戦闘最中に画面がフリーズし、怒った磯田くんがディスクに制裁を加えた(笑)ということらしいのです。高価なディスクを壊すなんて恐れ多かった私にとって、壊れて茶色のペラペラしたディスクがむき出しになっているさまは、たしかに新鮮な光景でした。

 「すごいだろ!こんな度胸のある奴はそういないぜ!」と、ヤケクソで強がる磯田くん自身が冒険野郎だと思った、中学時代の思い出です。

寄稿:アキラ 男 1972年生 埼玉育ち 営業 ホームページ


モンスターを絵に描いたノートが今も残る

 たぶん僕がディスクのなかで最も時間を割いたものだと思います。小学生の頃は、間違いなく最高のゲームでしたよ。僕は実は『ゼルダの伝説』はやったことがないので、相対的に考えることはできませんが、出来的にはかなりいいと思います。

 あの頃、出てくるモンスターを友だちと全て絵で描いたんですが、友だちが異常にうまかった(というか僕が異常に下手でもあった)のを覚えてます。今でもそのノートが残っているんですが、かなり笑えます。絵も笑えますが、1つめの神殿のボスの名前が“マズク”(本当は“マズラ”)になってる・・・。やたらと絵とフィットしててかなりいけます。

寄稿:クラウド 男 1978年生 岐阜育ち インストラクター


今年やったゲームなのに、デジャビュ?

 実は、このゲームを手に入れたのは2003年で、クリアしたのも2003年。でも、忘れたくても忘れられない、思い出のゲームです。

 開始直後、スタート地点で眠っているお姫様を見て、ふと思い出しました。そういえば、小学生低学年の時に、同じようなシチュエーションのゲームを借りたなぁ……。「お姫様を起こすには、王子様のキスしかあるまい!」って、ボタン押しまくってキスしようとしたけど、主人公はジャンプとビームしか出してくれなかった。「そうか、コイツ王子様ではないに違いない! ホンモノを探す旅に出ねば!」って旅に出たのはいいもの、最初に出会う赤と青の敵を倒せなくて挫折したなぁ……。

   ……ってそれ、間違いなく今やってるこのゲームじゃない! ああなんて恥ずかしい、小学生低学年女子の発想……。

 15年近い時を経てクリアし、お姫様を目覚めさせたその時に、自分が大人になったことを改めて実感いたしました。

寄稿:さよこ 女 1980年生 岡山育ち 就職活動中 ホームページ


「ゼルダ」シリーズの異端児

 数多(あまた)の続編を生んだ「ゼルダ」シリーズにおいて、この『リンクの冒険』の立ち位置はなんとも微妙なところだ。横スクロールのアクションRPG、というスタイルは、その後のシリーズ作品には(私の知る限りでは)継承されていない。この点だけ見ても、この作品のシリーズにおける「異端児」ぶりが現れているのではないか、と思う。

 でも私は『ゼルダの伝説』よりも『リンクの冒険』が好きだ。大ヒットした前作からあえてスタイルを変え、それでいて同等以上の面白さを保っているところがニクい(あくまで私にとって、だが)。

 ラスボスの後に現れた最強の敵に手こずり、何日もかけた挑戦の末やっと倒したのはいい思い出だが、当時の面白いゲームはジャンルに関わらず、頑張ればいつかはクリアできる、というのが多かったように思う。最近のゲームにそれを感じないのは、私のプレーヤーとしてのレベルが上がったから? それとも落ちたから?

寄稿:風雲再起動 男 1971年生 岡山育ち 会社員

あなたも思い出コラムを書いて送ってみませんか?