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桃太郎伝説 桃太郎伝説
ハドソン
1987.10.26発売
©HUDSON SOFT

うちの3姉妹の思い出

 音楽が忘れられない。パスワード入力時の曲、ファミコン音楽で一番好き。いまだに口ずさんでしまうし、頭の中にはオリジナルの歌詞もある。最近の曲など全然頭に入ってこないのに、『桃太郎伝説』の曲は、パスワード曲からニワトリの声?のような音から次々に鳴ってくる曲、それぞれがメドレーのように思い出される。

 私たち3姉妹は、1人がプレイヤーで2人のギャラリーはピアニカやら時に縦笛でゲーム音楽を演奏する。マップの曲から戦闘の曲へと、いち早く演奏をキメルとカッコいい、とかの独自のおもしろみを見い出し、いろんなソフトを楽しんでいた。

 ファミコンをやる時はいつも姉妹3人がいっしょだった。思春期の入り口で、それぞれが戸惑う季節の中、ファミコンを真ん中に、それは長い時間いっしょに居た。当時小学生の一番下の妹は、ファミコン部屋の窓から見える光が夕方へと移り変わっていくのも、お姉ちゃんの後姿もすべて、思い出せると言った。

寄稿:ネスタ 女 1972年生 神奈川育ち 主婦


新鮮ながら親近感のあるRPG

 このゲームを初めて見たとき、ドラクエしかRPGを知らなかった私には新鮮だった。アイテムが和風で妙に親近感があって、ほほえみの村のギャグや希望の都のただっぴっろさ……敵も怖いのからギャグめいた奴もいて、初めてのことばかりでワクワクしたのを覚えてる。

 ほほえみの村人のギャグは一般募集だったようで、採用されてた人がうらやましかった! ひえんの術で移動中には、知らない土地の村や洞窟を見つけてはときめいたなぁ。お供のサルかキジのところにいく洞窟を命からがら抜けたのに、肝心のきびだんごを忘れてきたり……あれはショックだった。

 一番なごんだのは、畑にかわいいウン○がいて、しかも話ができて、「頑張ってね! ぷりっ!」と、応援してくれたこと。また、鉄のウ○チと一緒にパーティーを組み冒険できたことですね♪ しかもさすがは「鉄」! ウ○チなのに強い。

 作者のさくま氏が、友人の堀井雄二氏の指導のもと製作したそうですが、何者にも類似しない超オリジナリティのある一品だと思います。

寄稿:みよたん 女 1975年生 東京育ち 主婦


RPGがよくわからず、Aボタンを連打

 この『桃太郎伝説』は、小学校の友だちMちゃんの家で初めてプレーしました。RPG未体験だった私はすぐにはまり、なぜかMちゃんの家と私の家を行き来しながら、二人で協力しあって物語を進めていきました。

 なにしろ二人とも「スーパーマリオ」みたいなアクションゲームしかやったことがなかったので、RPGの「たたかう」「じゅもん」「どうぐ」の選択肢を駆使しながら敵を倒す、という戦闘方法がよくわかっていませんでした。だから戦闘シーンに入ると、MちゃんはただひたすらAボタンを連打! 連打するのが早ければ早いほど、敵に与えるダメージが大きくなるんだと信じていました。Mちゃんからそう教わった私も、もちろん戦闘に入るたびに手がだるくなるほどの連打で敵を倒していました。

 でもそんな方法で、もちろんボスが倒せるはずもなく、同じところからずーっと先に進めないという事態に陥りました。どんなに連打をきわめても赤鬼が倒せず、やがて私たちは『桃太郎伝説』のことは忘れて違う遊びへと移ってゆきました。でも、今でもMちゃんの連打するさまは、私たち姉妹の間で語り草になっています。

寄稿:tomo 女 1983年生 北海道育ち 大学生


昔話を絶妙にアレンジ

 個人的にファミコンで面白かったRPGのひとつである。コミカルなキャラクターが印象的で、今も続編がでている「桃太郎電鉄」シリーズも、このゲームがあったから誕生したのではないだろうか。

 たしか「ジャンプ放送局」というのに結構取り上げられており、そこのスタッフがゲームキャラクターのモデル的存在で、桃鉄の貧乏神も、たしか榎本さん?という方ではなかっただろうか・・・(スタッフではなかったかな?)。

 小学生の自分には十分とも言えるボリュームで、時には笑わせてくれたり、ちょっと怖いボスキャラがいたりと、ゲーム全体のバランスもとても良かったと思う。「新鬼ヶ島」もそうだが、昔話ってアレンジするといろんな方向に変わるのだなぁと思った。しかし、どのゲームも各々の昔話の内容や登場人物を、上手く潰さずに絶妙なバランスで活かしていることが、小学生ながらにすごいと感じた。

 エンディングも、ファミコンにしてはグラフィックが綺麗で、「やっとクリアした〜」と心から思えるエンディングでした。ファミコンゲームでは、「マジかよ〜」って思わせる簡単なエンディングも多々あったからなおさらである。

 最近でも、桃鉄が発売されるとよくこのゲームのことを思い出し、自分にとってとても思い出深いゲームなのだと、今も印象に残っています。

 余談だが、1文字の最強パスワード!! 今も覚えている・・・。

寄稿:クリボー 男 1976年生 宮城育ち スポーツインストラクター

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