ナポレオン戦記
アイレム
1988.3.18発売
©IREM 1988
例えるなら「何も知らぬ幼稚園児の群れ」
思えば、これほどプレーヤーのオールマイティな能力を試されるゲームもあるまい。集中力、持続力、記憶力、判断力、加えて指先の器用さ・・・。
本作、フィールド画面と戦闘画面に分かれているが、両方とも味方ユニットに一度方向を指示すると、指示変更までひたすら直進する。また、一度に全画面を表示しないため、フィールド上では油断しているとあるユニットは見当違いの方向へ、あるユニットは勝手に敵ユニットと戦闘、またあるユニットは画面端の山岳で「死の行軍」、といった具合だ。
戦闘画面はユニット数が多い上、役割分担もあるため、輪をかけて煩雑となる。例えれば、「何も知らぬ幼稚園児の群れに他園に殴り込みをかけさせる」といった絵図であろうか。「○○ちゃん、どこ行ってるの、そっちじゃないでしょ」「○○君、そんな所で遊んでちゃだめでしょ」・・・。結局、当時18歳の私は挫折してしまった。頭脳の働きに翳りが見え始めた現在ではいわずもがな、である。
寄稿:ある男 男 1972年生 山口育ち 会社員
「ワガ辞書ニ不可能ハナイ」
部屋には私とファミコンだけ。ライプチヒ攻略を終え、しみじみとエンディングを眺めていた時のこと。ん?今誰かが喋った。気のせい?違う。耳鳴り?でもない。ましてや私の独り言でもない。そう、ファミコンが、いや、ナポレオンが今確かに喋ったのだ。「ワガ辞書ニ不可能ハナイ」って。すっごい早口だったけれど。
自分史上初のリアルタイムSLGであり、更に加えて自分史上初のファミコンが言葉を喋ったソフトがこれでした。それだけに一番思い出深い作品です。そうそう、初めてワゴンセールで安く買ったソフトでもあり、初めて売りに出したソフトでもあります。
あまりに思い入れが強くて最近オークションで新品を再購入しました。恐れ多くて未だに新品未開封状態です。
寄稿:れ趣味 男 1968年生 奈良育ち 人事担当者 ホームページ
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