『思い出のファミコン』が本になりました
 

思い出のファミコン_トップへ


戦場の狼 戦場の狼
カプコン
1986.9.27発売
©1986 CAPCOM

アーケード版との落差に愕然

 アーケード版が大好きで、駄菓子屋やゲームセンター、果ては修学旅行先のホテルでもやった覚えがあります。好きだった女子にうまいところを見せようと、真剣にプレーしたことを思い出します。今となっては、その子にとってはどうでも良かったことは容易に想像がつきますが(笑)。ゲーム自体の魅力は今更言うまでもないと思います。

 当時中2の私は、当然のごとくファミコン版を買うのですが、正直その出来に落胆したのをよく覚えています。プログラムがヘボイせいか、画面は汚いし、バグ出まくりなのです。カプコンの技術ってこんなもん?と自分の中でクソゲーの烙印を押させていただきました。それでも一応やりこんで、クリアもしましたけどね。

 後にプレステのカプコンジェネレーション版を購入し、長年の不満が解消されましたが、あの子のことを時々思い出します。あの時真剣にプレイしていた私を横目で見て、「何こいつ?ガキね」とでも思ってたのかなぁ……?

寄稿:knockout0519 男 1972年生 群馬育ち 書店店長


高校3年間の合宿の思い出

 このゲームを知ったのは6年前、1999年だった。僕が高校1年の頃だ。

 部活の合宿で福島へ行き、そこの宿舎で『戦場の狼』と出会った。宿には、狭いながらもゲームコーナーと名の付いたスペースがあった。真ん中にどんと卓球台がおかれ、端に1台だけ、ゲームを内蔵した(?)テレビが置いてあった。そして、テレビからはちょっと形の変わったコントローラーがのびていた。

 テレビの中にはたしか、『魔界村』、「高橋名人シリーズの何か」それと『戦場の狼』が入っていて、どれも“10分100円”でプレーできた。その頃はもうプレステが主流で、ファミコンなんてとっくに絶滅した種であったから、僕たちは珍しくて逆に興味をそそられた。

 最初に何をプレーしたのかは覚えていないが、『魔界村』は難易度が高すぎたし、「高橋名人」はあまりおもしろくなかったため、最後まで残ったのは『戦場の狼』だけだった。

 高校3年間、毎年同じ宿に泊まったので、『戦場の狼』は3年に渡ってプレーしたことになる。でも、2面すらクリアできなかった。ステージクリア直前でやたら強い敵キャラが出てきた記憶がある。

 何より、ここのゲームは10分しかできない。しかも、プレー時間が9分を過ぎると、時間終了が迫っていることを告げるために画面が点滅し始めるのだった。そのせいで画面がよく見えずに難易度アップ。「そりゃあ無理だよ」とみんな笑っていた。

寄稿:けん 男 1983年生 東京育ち 学生

あなたも思い出コラムを書いて送ってみませんか?