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アバドックス 地獄のインナーウォーズ アバドックス 地獄のインナーウォーズ
ナツメ
1989.12.15発売
©1989 NATSUME

ファミコンのチープなグラフィックでいっそうグロい

 雑誌の新作紹介コーナーでこのゲームを見つけ、あまりのゲテモノぶりに興味が沸いてしまった。弟がどこからともなく調達してきたのだが、あまりにも雑誌の情報から想像されるものと内容が同じで、笑いながらプレーに興じたものだ。

 主人公が潜入する惑星は人体のようになっていて、脈打ち、うごめく臓物のただ中を飛行して赤血球を撃ったり、脳味噌や心臓、はたまた数画面分にも及ぶ巨大寄生虫と戦ったりするのだ。ファミコンのチープなグラフィックがいっそうグロさを増しているような気すらする。

 珍しい下降スクロールなどで、惑星の奥深くに潜り込んでいくような雰囲気を上手く演出していたり、ゲーム自体は結構よくできているのだが、当時はどうにも、恐いもの見たさ、みたいなある種のネタゲーとして遊んでいたかもしれない。もし今日の技術でこれを再現したら……年齢制限が付くか、ヘタをすると発売中止になりそうだ。

寄稿:KK 男 1976年生 愛知育ち 自営業

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