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ソフトプロ
1986.12.15発売
©SOFT PRO Inc. 1986

対戦前に勝敗のわかってしまう組み合わせもあった

 ちょっと物悲しげなオープニング曲で始まるこのゲーム。僕がハマッていたのは大学生の頃で、ファミコンを買ってまだ間もないときだったと思う。

 当時の下宿は仲間たちのたまり場で、7〜8人でみんなそれぞれ好きな機体をチューンして戦わせていたっけ。負けると交代で、勝ち続けるとずっと試合に出っぱなしになる方式。冬のこたつでみかんを食べながら、貧乏学生がアツい夜を過ごしていました。

 このソフトは、それまでのソフトと違い自分で操作ができないのだが、かといってロボットの行動プログラミングのような敷居の高い操作も必要とせず、非常にわかりやすいものでした。ただ、ロボットのタイプによっては対戦前に勝敗のわかってしまう組み合わせもあり、そこはどうしようもなかったです。それでもみんなやってました。

 徹底的に遊び倒して大体勝敗の予想が勝負前につくようになってからはやめてしまいましたが、そのぐらい奥深いゲームでした。昔のゲームなので絵も音も今よりぜんぜん劣りますが、ゲームとしての面白さは引けをとりません。

 もう今は手元にハードもソフトもないのでプレーできませんが、できたらもう1回やってみたいです。

寄稿:まこちん 男 1964年生 千葉育ち


観てるだけだが妙に燃える

 いろいろなパーツを選択して自機を組み上げ、1対1で戦うというシチュエーションは、当時はまだ珍しく、めちゃくちゃロボット好きのツボを押さえたものでした。組み上げた後は、戦闘は完全オートで行われ、ただ愛機の奮闘を見守ることしかできません。そのため、よく兄と賭けのネタに使いました。妙に燃えるんですよね、観てるだけって。

 このメーカーさん(ソフトプロ)は、片面ディスクで斬新なアイデアのゲームをいくつも出してくれました。今思うと、当時は大手以外にこんなゲリラ的メーカーが市場参入する余地があったんだなあと、とても懐かしくなります。手作り感漂うB級にはlA級にはない味があるのです。

寄稿:師岡 隆介 男 1967年生 東京育ち 大学職員

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