『思い出のファミコン』が本になりました
 

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ドルアーガの塔 ドルアーガの塔
ナムコ
1985.8.6発売
©1984 1985 NAMCO

両親の“難しい話”の傍らでプレーした記憶

 私が子どもの頃見ていた周囲の景色は、本当に貧しいものしかありませんでした。人間がとにかく貧しかった。動き回るドット絵は、こんな美しい世界がこの世にあるのかという衝撃を受けて、今でも忘れられません。いつの間にかドット絵を描くようになっても、ファミコンのドット絵の影響は抜けないのでしょうね。

 『ドルアーガの塔』は小学3年の頃に遊んでいたと記憶しています。一時的に離婚した両親、母親が私の隣で攻略本を読んで、自分は何となくプレーしている、離れた居間で父親とその親族が何か難しい話をしている……ゲームとあまりに無関係ですが、私にとっての『ドルアーガの塔』は、大人の人間関係の難しさを学んだ、酷い思い出しかありません(苦笑)。

 その後、それなりに遊べるようになっても、先に進もうと思わないのは、あの時の光景が蘇って、遊ぶ気が萎えるからなのか、雰囲気しか楽しまないからなのか。数十年の月日が流れ、父は脳梗塞で倒れ、今ではあの時に話していた親戚も殆ど鬼籍に入り、彼らがどういう人生を歩んできたかを客観的に知ると、随分、凡庸で視野の狭い人たちだったなーとしか思わず。

 ただ、そんな狭い世界に生きてきた彼らの事を考えながら、心のなかで未だに唾を吐きかけて、許すことなどないでしょうね。母がどうして自由を求めたかったのかもよく理解はできても、人生の難しさをたかだか一桁年齢の子に教える必要もあるまいと。良くも悪くも懐かしい思い出です。本ゲームとまったく関係のない話しですけど!

寄稿:ともえ 男 1977年生 北海道育ち 会社員


宝の出し方を全部暗記

 まさしく名作! 中学生だった当時、宝の出し方を全部暗記しましたね。当時はファミコンで練習してゲーセンで実力を試す……といった感じでした。(友だちとの交代プレーがメインでした)

 ナイト、マジシャン、ドラゴン……魅力的な敵キャラも印象深いです。最近も友だちと集まったとき、交代プレーでクリアしましたが(PS版)、今でも色あせぬ面白さですね。ちなみに今のPCの壁紙はドルアーガのポスターです。(これも味がっていいんですよ)

寄稿:スマウグ 男 1972年生 静岡育ち 会社員


「ZAP」って何!?

 このゲームを初めてプレーしたときは、攻略本も無く、あまりの難しさに6面くらいまでしかいかなかった。

 今になって久しぶりにプレーしたみたところ、宝物の出し方を片手にサクサク進められたが……、ドルアーガがいる階の数階手前で「ZAP」してしまい、あっけにとられた。必要な宝物がぜんぶあるのに(!!)、何回やっても「ZAP」してしまう。「ZAP」って何!?と心底叫んだ。昔のゲームは本当に情け容赦がない。またやり直しか……。

 どうもイシターの姿をした魔物を倒さなければならなかったらしい。そんなのわかるかよ……。このゲームを攻略本なしでクリアした人っているんでしょうか? いたらまさに神。

寄稿:みよたん 女 1975年生 東京育ち 派遣社員


いつか子供と一緒に

 ファミコンをねだり、小学4年の誕生日に買ってもらったときの最初のソフトがこの『ドルアーガの塔』であった。

 黄金の騎士ギル、レンガの迷路に待ち受けるモンスターたち。そんなビジュアルが子供の頃のオイラの想像力を掻き立てた。あの頃のオイラは、まさに悪魔ドルアーガの塔に挑む冒険者であった。

 あまりにのめり込み過ぎ、親にファミコン隠されたこともあった。それでも、ファミコン本体を探し出し、クリアするまで頑張った。学校や塾への移動時間も、攻略本やゲームブック(ケイブンシャ版『ドルアーガの塔 外伝』と鈴木直人さんのドルアーガ三部作両方)をつねに持ち歩き、ドルアーガ世界にどっぷり浸かっていたのだった。

 今でもPSPのナムコミュージアムで遊んでるが、ちゃんとファミコンソフトも持っている。いつか子供ができたら一緒に遊ぼうと思っているから。

寄稿:NORIMITSU 男 1975年生 東京育ち ダンサー ホームページ


闇の60面

 『ドルアーガの塔』……懐かしいですね。たしか、ファミコンで中学生〜高校生の頃にプレーしました。下手くそゲ−マーな私が、完全攻略(クリア)できた、数少ないゲームです。……もちろん、攻略本を見ながらなのですが(笑)。

 表60面と裏60面、宝箱の出し方が全然違うので、攻略本は必須でしたね。なかでも小手先の技ですが、「側面打ち」(……という名前だったように思いますが)の技(?)は、非常に重宝しました。ウィザード以外のマジシャンを倒す時には、この技が大活躍!

 59面でのウィザード・スーパーを倒す時にも、この技の応用で倒した記憶が。一番難しいのは宝箱の出し方でしたので、攻略本で出し方さえわかれば、あとは各面のクリア自体は意外と簡単でした。

 余談ですが、PSに移植された(たしか『ナムコミュージアム』か何かに)この『ドルアーガの塔』には、表面、裏面の続きに、「闇の60面」があって、その闇の60面もクリアできたのが密かに自慢です(笑)。ファミコン版には、闇は無かったですよね? 『ドルアーガの塔』は、大人になった今でも楽しめる素敵なゲームだと思います。

寄稿:ももりんご 女 1972年生 広島育ち 会社員


驚きの効果音

 ファミコンを買おう!『ドルアーガの塔』発売を知った時にそう思いました。

 すでにアーケード版でウン千(万!?)円も使い込んで、1コインクリアできるくらいまでになっていたにも関わらず、やはり家でもずっとやってました。

 音楽が好きです。当時のナムコはマッピーなどの小野木さん、ゼビウスなどの鷹野さん、そしてドルアーガの小沢純子さんと、名作曲家揃いでした。そして驚きは効果音。あれもいわば作曲ですよね?

 ピッチベンドが使えない当時は四分音符が1/60秒という激早の設定で効果音を作成していたと聞きます。ギルが剣を抜き差しする時の音なんて、もう芸術品の域だと思います(ファミコン版はちょっとイマイチでしたが)。

寄稿:フレディ 男 1970年生 東京育ち 会社員


表、裏、120面やりまくり

 ファミコン版『ドルアーガの塔』にはすごくハマリました。当時小学生だった自分は、お金が無くて買えずにいろんな友だちからソフトを借りてプレーしていました。そのぐらいはやっていて、みんな持っていたゲームでした。

 最後の方でブルーアーマーとかブルーシールドとかを取って行くと、ヘルメットにツノが生えたりして、すごくかっこよく思えました。攻略本も表、裏と出ていて、全部で120面やりまくりました。

寄稿:イニシャルM 男 1973年生 福井育ち


ほとんどの宝箱の出し方を覚えてた

 忘れもしない、小学4年生の時。ゲーセンで一目ぼれしてその後ファミコン版で購入。メチャクチャハマリました。去年の正月はこのドルアーガを20年ぶりにプレーしたのにほとんどの宝箱の出し方を覚えてたくらいです。

 先日、PS2の『ナイトメア・オブ・ドルアーガ』を購入してプレー。実にドルアーガマニアの心を潤してくれる作品でありました。あのドラゴンステージの独特のBGMなんかもオーケストラで再現されていたり……もう最高です。またドルアーガやりたいです。

寄稿:WISH A STAR 男 1975年生 神奈川育ち 会社員


ファミコン版の攻略本を見てようやく理解できた

 このゲームをはじめて見たのはアーケード版でした。ろくな説明しかないインストラクションカードを見て、コインを入れてとりあえずスタート。

 戦闘の仕方も分からないので、とりあえず鍵を取って扉へ入り2面へ。3面ではすぐにゲームオーバーとなった。ボタンは剣の出し仕入れらしいということがわかり、5面までは進めるようになった。ところが、5面のメイジの呪文の受け方がわからず再びハマる。

 そうこうしているうちに偶然宝箱を入手することもあった。初めて20面に来たときは、画面が真っ暗で壁が見えない!! でもこういうゲームだと思ってやっていた。

 ある日ギャラリーができていてのぞき見ると、1面から必要なアイテムを順調に取り、有利に進めている人を発見。気になる宝箱の出し方を見ているが、よくわからない。19面の出し方を見ていたのだが、その人は他人に知られたくないらしく、わざと死んでいた始末。

 月日が流れ、ファミコン版の攻略本を見てようやくこのゲームの内容がわかった。中にはクソゲーという人もいるが、理解すればとっても奥の深いゲームだと思う。攻略本を見てとはいえ、クリアした時の感動はいまでも忘れない。

寄稿:y-shaku 男 1972年生 神奈川育ち


進んでいる友人のノートをみんなでコピー

 中1の時でしたか。父親と近所のオモチャ屋を何軒か探し、手に入れました。今では使い古された、中世ヨーロッパという世界観に初めて触れ、その虜になったものでした。

 ゲーム自体はファミコン版で初めて知ったので、宝箱の出し方などは既に広まっていました。暑い夏だったか……進んでいる友人のノートに書かれたそれを、みんなでコピーさせてもらったことは今でもよく覚えています。「エクスカリバー」が、「コクスカリバー」と書かれていたことも(笑)。

 その後、創刊されたファミコン雑誌(ファミマガ)を買うようになり、初の攻略本としてアスキーから出版された「ドルアーガの塔のすべて」は、今でも大事にとってあります。

 その本を片手に、のめりこみました。59階の分身するウィザードがどうしても倒せず、「絶対無理!!」と泣きながら本体に八つ当たりをして親に怒られたこと、初めてドルアーガを倒した時、心臓がバクバクして鳥肌がたったことは、今でも忘れられません。

寄稿:knockout0519 男 1972年生 群馬育ち 書店店長


コマンドを友人たちと3分割しておぼえた

 「上下左右下上右左左右下上右左上。」あの時から20年あまり……いまだこのコマンドが頭から離れないほどはまったゲームです。確かこのコマンド、裏ドルアーガに行けるコマンドだった気が……違うか?うろおぼえ(笑)

 当時セブンイレブンが近隣にでき、お金のない小学生はファミ通を立ち読みして、友人3人で必死に記憶したんですよね。もちろん3人で、コマンドを3分割して。

 このゲームは一番印象に残っています。表→裏まで1ゲームでクリアしたり、その続編である「イシターの復活」も、小学生ながらゲーセンで1万円以上はつぎ込んだと思います。「ファミコン」のキーワードで必ず思い浮かぶゲームの一つです。

寄稿:ひさやん 男 1974年生 神奈川育ち 会社員


寛大な親

 クリスマスプレゼントに親が勝手に選んだソフト。だけど、思いっきりはまり、ひとりでテレビを独占して遊んでいました。今考えると、なんて寛大な親。

 あまりに夢中になりすぎて、夜遅くまで遊び、気分が悪くなって翌日寝込んだことを思い出しました。どこまでクリアできたのかも覚えていません。そんな変な思い出ばかりですが、今でも燃えるだろうなぁ……。

寄稿:のん 女 1975年生 福岡育ち 会社員


懸賞で当たったと嘘の報告

 私が一番初めに買った思い出深いゲームソフト。ファミコン本体を持っていない友人が、懸賞でゲームが当たり、親に本体を買ってもらえた話を聞き、「これだ!」と思い、親のお金を盗みドルアーガの塔を買った。

 親に懸賞でゲームが当たったと嘘の報告をしたが、盗んだ金で買ったことがバレバレで、当然買ってもらえるはずもなく、罰として半年間こづかい無し。箱、取説、カセットを眺める毎日が無駄に過ぎていった。

 その後、新聞配達をしてこづかいを稼ぎ、本体を買って『ドルアーガの塔』の初プレーをしたが、当時はゲームの内容がわからず、面白くなかったのを覚えています。

寄稿:こん 男 1971年生 福岡育ち 会社員


祖母の狼狽

 当時のファミコン本体はちょっとの衝撃でフリーズしてしまうほどのヤワさでした。

 セーブできないこのゲーム。苦労の末、登りつめたドルアーガと対決の階・・・と同時に、近くを通りかかった祖母の歩く振動で見事フリーズ! 「ばあちゃん、どうしてくれるんだ」と半ベソで詰め寄る私に、祖母は「どうしたらいいの? このカセットをもうひとつ買ってくればいいの?」本気でオロオロしていました。

 「ばあちゃん、あの時はごめんよ」と、仏壇の前で手をあわせる30歳の夏です。

寄稿:デンシチ 男 1974年生 静岡育ち グラフィックデザイナー


59面でのリセットに口を開けて呆然

 小学生の時に、友だち5人で集まって、ついに初めて59面まで。その時いきなり家に入ってきた年上のいじめっ子が、「『スパルタンX』やろうぜ!」と言って、有無を言わせずにリセットボタンをプッシュ! みんなで口を開けて呆然としたことを、たまに友だちと酒を飲んだときに今でも笑い話にしてます。

 初めてクリアしたのはひとりでやってるときでした。エンディングの音楽を聴いたときには泣けましたね。ゴーストが見えるようになるアイテムの、「パーマネントキャンドル」ってネーミングがかっこよくて好きだったなあ。

寄稿:ちえぼん 男 1973年生 青森育ち 会社員


アクションRPGの先駆者

 ヒロイン、カイを助けるために60階もの巨大な塔を登る黄金の騎士ギル。各階に隠された宝箱を探し、アイテムを取ることによってパワーアップしていくのだが、この成長システムは後の「ゼルダの伝説」に通じる点もあり、アクションRPGの先駆者的存在であったように思う。

 昔は宝箱の出し方が20階を越えたあたりから全く分からずに、凄く苦労したものだ。友人に聞いたり攻略本を借りたりしてやっとクリアしたのだが、その先に裏ドルアーガがあると聞いて一気にやる気を無くした覚えもある。

 しかしながら「塔」という閉鎖的な環境を舞台にしているにもかかわらず、上へ行くに連れて新しい敵が出現したり、豪華な武器が貰えたりと、飽きの来ない作りになっているのはさすが。ファミコン初期の制約を逆手に取って中世ファンタジーの世界観を構築した見事な発想であったと思う。

寄稿:Peco 男 1979年生 兵庫育ち デザイナー


電源付けっぱなしにしといて次の日また続き

 こんなに根気のいるゲームは後にも先にもありませんでした。攻略本を眺めながら何度も何度も「こんなの思いつく人いないよなー」と呟いたものです。しかし、数々のお宝と自分自身の腕前の向上によって、確実に強くなっていくギルは非常に愛しい主人公でした。

 ファミコンをやらなくなり随分経ちますが、つい最近このゲームを通じて友人が出来たんです。「あー、『ドルアーガの塔』って長すぎるから電源付けっぱなしにしといて次の日また続きやったよな。懐かしいー。」もうこれだけで数年来の友だちのような気がしたものです。

寄稿:新星 男 1985年生 群馬育ち 大学生


ゲーセンでひかれファミコン版を即購入

 ファミコン版が出る前、ゲーセンで人がやってるのを見て、音楽がカッコイイなとは思うものの、内容はよく理解できなかったのを憶えてます。ためしに100円出してやってみたら、あっというまにゲームオーバー。でも、独特の雰囲気が忘れられず、ファミコン版が出たら即購入。

 ハマったなー。今のゲームと比較したら、ものすごい単純な内容ですが、逆に想像力をかきたてるものがありましたね。当時、スティーブ・ジャクソンゲームブック(知ってます?)の剣と魔法の世界が流行ってたし。ドラクエもこの流れですよね。いまだにFFなんかやってるのも、結局ドルアーガが原点なんだよなーと思います。

寄稿:よっしー 男 1971年生 東京育ち 信金マン


60階をやりとげた達成感、しかし・・・

 小学生の時に買ったんだけど、当時のファミコンカセットには「データセーブ」などというシステムが無く、そのため一度ゲームを始めると、60階をクリアするまでひたすらやりつづけるしかなかった。今となるととんでもない、トライアスロン的にハードなゲームだった。

 友達数人と半日くらいかけてクリアしたとき、体力的にはヘロヘロだったけど、半狂乱にならんばかりに嬉しかった。最後にカイを助け出したときは、荒いドット絵ながら美人に見えたものだ。

・・・が、60階をクリアした後、本当のクリアのために、更にプラス60階分の「裏ドルアーガ」が始まったときにはギャフン!となっちゃいました。

 あのよろこびはなんだったんだよ!(三村風に)

寄稿:くらげ 男 1973年生 北海道育ち Webプロデューサー ホームページ

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