ファミコンジャンプ 英雄列伝
バンダイ
1989.2.15発売
©SHUEISHA 1988 ©BANDAI 1988
当時の夏の記憶とセット
このゲームを中古屋で買ったのは地元の夏祭りの日でした。
そういうわけで、学校のプールから帰った後にプレーしたり、夏休みの宿題そっちのけでやっていたりと、このゲームの記憶は当時の夏の記憶とセットになっているのです。
しかしこのゲーム、突如はさみこまれるミニゲームのハードさ、終盤のダンジョンのやたらだだっ広さ、バグの多さ(これは中古だからか?)と、小学生には少々きつい内容が多すぎました。おかげで夏休みが終わる頃には、もう嫌になって投げ出している始末……。
その後、何年かぶりにやってみて、何とかクリアしたのはいいんですが、どうしてもクリアした時の季節、どんな気候や、どんな服を着ていたかということがセットになってよみがえってこないのです。思えば、子供の頃に比べて、季節の移り変わりを実感する機会も減ってきた気がします。
できれば、もう一度「少年ジャンプ」に夢中だった小学生の頃に戻ってやってみたいですね。
寄稿:TB 男 1980年生 京都育ち 工場勤務 ホームページ
ゲームボーイよりもこちらを選んだ
毎週ジャンプを読まないと話題に乗り遅れる時代でしたので、ジャンプ好きの私は祖母に買ってもらいました。ファミコンジャンプにするかゲームボーイ(本体)にするかと言われ、何も考えずファミコンジャンプを選んでしまった。
やってみた。決して難しいわけじゃない。が、いまいち。それはなぜか、当時小学生の私には昔のキャラが分からない。
今でこそ漫画喫茶などで読めるが、当時は『アストロ球団』、『荒野の少年イサム』、『ドーベルマン刑事』といったキャラのことは何も知らない。感情移入なんてできたもんじゃなかった。
しかも、クリアしたのはファミコンジャンプ2が出た後。ファミコンジャンプ2の、図書館で知ることができるパスワードをファミコンジャンプで試したら使えた。そうしてクリアしたが、マジュニア弱すぎ。子供ながらに「今のバグかな」なんて考えていました。
寄稿:雪鷹 男 1979年生 宮崎育ち フリーター
ジャンプ黄金期のオールスターゲーム
時代はまさにジャンプ黄金期であり、当時小学生だった私も従兄弟の影響でキラキラと目を輝かせてこのゲームに興じていた記憶があります。
ジャンプを愛する少年が、ジャンプの世界に入り込むという、ファン視点的には嬉しい設定でしたが、初っぱなから『北斗の拳』的雑魚キャラをやたらとたくましい腕でぶん殴って倒す少年の姿を見たときには、「ああ、やはり選ばれたものでないと物語の主人公になれないのだなあ」と世の無常に気づいたり気づかなかったりしたものです。
ラスボス戦では一生懸命同作品の主人公を対戦させ、勝てないと嘆いていましたが、その後、他作品の主人公の身も蓋もない攻撃のほうが効く事を知った時は、なんともいえない気持ちにもなりました。
善悪メーターが存在し、一見して勧善懲悪な世界観でしたが、裏を返せば悪に走る事ができる、かなり自由度の高いゲームだったとも言えるでしょう。
子供心に世の中の仕組みを嫌というほど味わせてくれた『ファミコンジャンプ』。今の自分が存在するのは、このゲームのおかげだといっても過言ではありません。・・・というのはやっぱり過言でしょうか?
寄稿:波平 女 1979年生 石川育ち Webデザイナー
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