『思い出のファミコン』が本になりました
 

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ファミリーサーキット ファミリーサーキット
ナムコ
1988.1.6発売
©1987 NAMCO LTD. ©1987 GAME STUDIO INC. ALL RIGHTS RESERVED.

「ほっかいどうサーキット」に二度も感動!

 高校生の頃、クルマ好きの友人宅でよく遊んだのが、この『ファミリーサーキット』です。当時クルマに対してあまり興味のなかった私でも、自分で同じソフトを買ってしまうくらい楽しい内容でした。

 ゲーム内で走行するサーキットを選べるのですが、その中に私が住む北海道の名を発見!「北海道にサーキットなんてあるのかな?」と思いつつも、地元愛好心からか、いつも「ほっかいどうサーキット」でプレーしていました。

 それから月日は流れ、社会人となった私はモータースポーツを楽しむようになっていました。ホームコースは、北海道倶知安町にある、“北海道スピードパーク”というサーキット。そこでレースに参戦していたのです。

 オフシーズンのある日、あまりにもヒマだった私は、押し入れからファミコンを取り出し、色々なゲームを楽しんでいました。数あるソフトの中から『ファミリーサーキット』を発見し、さっそくプレー。なつかしい「ほっかいどうサーキット」を選び走行開始。すると……、あれ?1コーナー、2コーナー、S字まで、私が普段走っているサーキットと全く同じレイアウトじゃないですか!

 それを発見してからというもの、オフシーズンには毎年飽きもせず、『ファミリーサーキット』をプレーしています。今年も間もなくオフシーズン、そろそろファミコンを押し入れから引っ張り出してこようかな♪

寄稿:阿寒湖まりも 男 1972年生 北海道育ち フリーライター


耐久レースもラスト3週で痛恨のリタイア

 衝撃を受けたゲームでした。抜きつ抜かれつのレースゲーム、しかもF-1! ジル・ヴィルヌーヴに衝撃を受け、セナに感動していた自分にとって、ちょっと違う名前ではあったものの、最高のゲームでした。

 耐久レースで気を許して、ラスト3週でイン側の縁石で爆発リタイアした時は泣きが入ったことを今でも思い出します。

寄稿:アイルトン 男 東京育ち


遊び心地の良さはダントツ

 ファミコンはとっくに処分したのですが、最近エミュというもので、昔懐かしの『ファミリーサーキット』をやってみました。

 オープニング画面とBGMだけでも満足したのですが、プレーしてみると意外なことにそのまんまの操作感覚が再現されるではありませんか! これは非常にヤバイと思いながらも、早速「すずか」のフリープラクティスで100分の1秒を削るスリル味わっておりました(笑)。

 続編の「'91」はシステムを変え過ぎて期待はずれだったことを思い出します。最近は「GT4」などレースゲームも進化しましたが、遊び心地の良さはこっちの方があるんじゃないかと真面目に思います。

 マシン挙動についても、走りながら「何かが壊れていそうだから全開で行けない」という感覚は、実際と同じなのでは? マシンコンディション画面はシンプルでわかりやすいですし、ピットサインも単なる演出で無いところが良いです。基本システムを変えずにリニューアル版をどなたか(改造して)作ってくれませんかね〜。

寄稿:KAGE 男 1970年生 福岡育ち 会社員


他のレースゲームでは決して味わえない緊張感

 後にも先にもある意味これ以上リアリティのあるレースゲームはありませんでした。

 当たり判定の無い所に賛否両論あるのでしょうが、コースを譲ってくれない周回遅れのマシンがいるよりは全然ストレスがたまりません。高速でコースアウト→即リタイアも非道ではありましたが、他のレースゲームでは決して味わえない緊張感がありました。

 セッティングがそれほど細かいとは思いませんでしたが(続編は細かかった)、随所に開発者のこだわりがみられました。例えば、セッティングのコード、頭2文字はマシンカラーですが、FWならウイリアムズ、BTならブラバム、MPならマクラーレンと本物と同じシャシーの開発コードが使われているんですよね。

 とにかくピケ、マンセルが強くて強くてしょうがないんですが、残り2周くらいでなぜかピットインしちゃってるんですよね。このゲームのお陰で、今だにファミコン卒業できません。

寄稿:ケケR 男 1968年生 東京育ち


最速ラインを競うクリーンなバトル

 レースゲーム好きな私にとって、忘れられない大好きな作品です。 他車との当たり判定が無いため(重なって走れる)、ライバルを弾き飛ばすようなバッドドライブは許されません。最速ラインを競うクリーンなバトルが展開されるのです。

 セッティングも多彩なのですが、無理をするとエンジンブローも・・・。ルマンの直線(当時はシケインなど無かった)でエンジンブロー、やっとの思いでピットに戻り状況を確認すると、

・エンジン → たなおち
・タイヤ → バースト

 こんな感じだったと思うのですが、やたら詳細な破損状況が表示されます。無茶をした自分が恥ずかしくなる瞬間・・・。さらに、リタイヤしようにも、ピットクルーが必死に修理している姿を見るとそれもできませんでした(笑)。

 コースも多彩で、サーキットはもとより峠まで収録されていたのにも驚かされたものです。軽快なBGMもひそかにお気に入りでした。

寄稿:おとと 男 1971年生 北海道育ち 営業


細かく再現されたピット作業が印象的

 相当細かかったのを覚えています。スーパーA級(F1)クラスに参戦すると、鈴鹿が組みこまれているラウンドと、富士が組みこまれているラウンドがありました。もちろん参戦するドライバーも前者、後者で異なり、後者はジル・ビルヌーヴやN.ラウダが登場していたと記憶しています。

 ピット作業も細かく再現されていて、たとえばマクラーレンタイプのマシンでは、カウル全部外して作業をするため、黒いモノコックが丸見えでした。一方、ウイリアムズタイプなんかはリアのカウルのみ取り外すと行った具合です。

 ワールドチャンピオンになると全サーキットのコースレコードが表示されるエンディングが感動的でした。セーブ機能が無かったので16戦全部すると半日以上かかるのが辛かったです(笑)。

寄稿:松本 直人 男 1975年生 愛媛育ち 公務員


セッティングより悩むマシンのカラーリング

 これ以前のようなただ単にテクで争うだけでなく、マシンのセッティングも重要な斬新なゲーム。結構ハマりました。

 でもセッティングが多様なわりに、実際の走行はイマイチだった気がします。シンプルで楽しいんだけど、セッティングのリアルさとプレーの単純さがアンマッチという印象が強いですね。

 セッティングより悩むのがマシンのカラーリング。ベース色以外にもラインの色とデザインが自由に選べて、どの組み合わせが速そうでかっこいいかを試行錯誤しました。でも、ボディーカラーのエディット画面ではちゃんと写るのに、走行モードになると設定した色と違う場合がよくありました。

 フォーミュラタイプ以外にもボディスタイルが選べるのですが、なせか僕の作成したマシンは走行画面では灰色一色になってしまい、まるで墓石が走っているかのようになってました。クラッシュしたらそこがそのまま墓場になりそうで縁起悪かったなぁ。

寄稿:ライデン 男 1974年生 大阪育ち 戦略担当兼作家


ピットクルーたちの作業が緻密でかわいいんです

 ホンダやセナ、中嶋、亜久里の本格的なF1ブームより、ほんのちょっと前にリリースされた作品。

 シャーシのカラーリングから、エンジンパワー、ブレーキのきき、タイヤのチョイス、ハンドリングにいたるまでのマシンセッティング。ピットクルーたちのタイヤやウイングの交換、給油の作業風景(2頭身のピットクルーたちの作業がこれまたかわいいんだ)。鈴鹿やイモラ、スパ・フランコルシャンといった現実のサーキットコース。こういった要素がすべてきっちりデフォルメされていて、F1を知っていれば少しニヤリとするような、知らなくても十分楽しめる作品でした。

 最上級クラスのレースシリーズに出場すると、一緒に戦うのは、マンセル、ピケ、プロスト、セナ、ベルガー、パトレーゼ、ブーツェンといった当時のトップドライバーたち。彼らがまた容赦なく強いんです。セッティングもきっちり決め込まないとぜんぜん歯が立たないし、周回も1レースにつき20週ちかく、しかも気を抜かずにアタックし続けないと勝てないから、シリーズ終盤には十字ボタンを押す指の感覚が半分麻痺したものです。

 それだけに、このクラスでチャンピオンになったときの充実感といったら、現実のF1ドライバーがチャンピオンになったときのそれをほんのちょっぴり共感できるくらい感激ものでした。

寄稿:深田 洋介 男 1975年生 東京育ち 編集者 ホームページ

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