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ファイナルファンタジーIII ファイナルファンタジーIII
スクウェア
1990.4.24発売
©1990 SQUARE

達成感のあまり、「クリアしたよ」とお母さんに報告

 「FF3」といえば、最後のセーブポイントからクリアまで恐ろしく時間がかかる、あの最後のダンジョンをやはり思い出してしまいます。

 私がそのダンジョンに挑戦したのは、小学校高学年の時でした。ゲーム雑誌で恐ろしく時間がかかるという噂を耳にしていたので、ゆっくりと時間が取れる日を選び、しかも夕飯の頃まで邪魔されずにじっくり取り組めるように、午後1時から開始したのでした。

 うわさどおり、とにかく小ボス・中ボスはゾロゾロ出てくるわ、アイテムの守護モンスターはいるわ、もちろん最終ボスはいるわで大変なボリュームで、かなり疲労した記憶があります。(意外と魔法の「デス」を重宝したような気が………)

 とはいえ、何とかクリアした時の喜びはひとしお。誰かにクリアしたことを教えたくて、階段を急いで下りて、夕飯の支度をしているお母さんに「クリアしたよ」と報告したことを今でも鮮明に思い出します。その際に見た時計は、すでに6時を指してましたね……。

 全滅したらセーブポイントからやりなおし(=使った時間が全て無駄)、というプレッシャーを体験できるゲームって、今はなかなかないような気がします。

寄稿:ドラ焼き! 男 1977年生 秋田育ち 会社員 ホームページ


母さんが戦闘の音楽を鼻歌で歌う

 小学四年生の時、僕が初めて「RPG」というジャンルに挑戦した、ファミコンカセット。真っ白いカセット。

 学校が終わると猛ダッシュで帰り、汗だくのまま電源オン。何と言っても音楽に震えていました。名前に「かず」と入れていたのに、気付いたら、「きず」と名前が変わっていて……。それでも必死になって、クリアした記憶があります。

 母さんがテレビを見ていても、「ごめんね!」と言ってテレビを占領していました。いつの間にか、戦闘の音楽を母さんが覚え、夕飯の支度中に鼻歌を歌う始末。今思うと、凄く暖かい気持ちになります……。その後クリアしてやらなくなり、でもBGMだけは耳に残りました。

 小学六年生になり、カセットデッキを買い、すぐに『ファイナルファンタジーIII』のオーケストラ版BGMが入ったカセットテープを買いました。擦り切れるほど、聴きました。

 高校時代に出会った、今でもつながりのあるたった一人の親友。コイツもまったく同じテープを持っています。怖いくらいの偶然でした。

 テープは今でも大切に、保管してあります。今、モニターを見ながらキーボードを打っているのですが、チョット引っ張り出して、傍らに置いてみました。最近『ファイナルファンタジーIII』のリメークが出ているようで、CMで流れるフィールドの音楽にハッとします。

 『ファイナルファンタジーIII』は、僕にとって最高のゲームです。本当に思い出の詰まったゲームです^^ 「またテープを聴いてみよう」、そんな風に感じています。BGMを聴いたらきっと、たくさんの思い出が甦る気がします。

寄稿:和 男 1978年生 神奈川育ち 会社員


冷めた食事

 後に定価を知って驚いたゲームだったなぁ……。当時中古を扱うファミコンショップの存在を知らなかった自分が、その存在を知り、自宅にたまっていた飽きたソフトを一挙に売りに出し、売って得たお金で買った初めての中古ソフトの1つでもありました。

 ゲームは1日1時間という決まりを破って、食事の時も一人こもってゲームしてしまい、何度となく冷めた食事をとることになり怒られたことか……。それだけ時間のかかる凶悪なゲーム(?)だったことでしょうか。

 理不尽なまでのボス敵の強さに、こちらもムキになってレベル60まであげてしまい、緊張感のないラスボス戦で楽勝してしまって、最後なんだかなぁって……。

寄稿:狸狸 男 1980年生 神奈川育ち 馬券生活者


信念を貫いた

 当時の私はジョブチェンジが好きになれませんでした。男ならひとつの道を極めなければ! かくして私は戦士×2、黒魔、白魔というパーティーで、苦労もなく話を進めていきました。奴に会うまでは……。

 奴の名はガルーダ。雷(全体)を使う敵で、竜騎士になればジャンプで楽勝ですが、私は何度も感電死。私は怒りに震え、復讐計画を画策。インビシブルの洞窟へ行き、ドラゴンゾンビと戦闘。レイズで一撃必殺、バックアタックで即死、という綱渡りのような戦いを続けてレベルアップ、遂にガルーダを粉砕。

 その後も魔剣でないと分裂する敵を平気で分裂させたり、バリアチェンジを勘で破ったりと、ジョブチェンジなしの旅は続き、ついにラスボスへ。

 パーティーはナイト×2、賢者×2。忍者は格好悪かったのでパス(苦笑)。そのため、ラスボスに大苦戦。賢者二人は回復係。ナイト二人はひたすら攻撃(しかもダメージ少ない)で、賢者のMPが無くなったら即エリクサー……。倒すのに20分くらいかかりました。

 ですが、長い戦いを終え、信念を曲げずやり通した達成感は格別でした。いまだによくやったなーと思います。

寄稿:チャリンコマスター 男 1979年生 千葉育ち


ラストダンジョンとエンディングに親子バトル

 ファミコンからスーファミ、PS初期くらいまでの時期、人並みにゲームを楽しんでいたと思いますが、ファミコンソフトには、思い出深い一本を挙げる時、いつもその内容以外のエピソードが鮮明に呼び起こされます。

 ゲーム好きの友だちT君は、この頃から派生したように思う2大RPG、FF派の筆頭でした(対にドラクエ派)。遊びの誘いにT君の家に行くと、T君はFF3と格闘中。そんな光景にたびたび出くわし月日は流れ、いよいよ物語は佳境に! 厳しい母親のもと、一日一時間のゲーム時間を厳守させられていた彼の興奮は、既にして最高潮だったように思います。

 そんなタイミングに、自分ともうひとりの友人が遊びの誘いに。共にエンディングまでの道程を見守ることにしたのですが、そこで立ちはだかったのが、あの長大なラストダンジョン!!

 ファミコン、ましてRPGのシステムなどまったく解さない母親と、今日の日の特別さを必死に説明しながら抵抗を試みるT君。その攻防を見守ることしかできない子供が二人。2つの試練を乗り越え、たどり着いたエンディング画面。それを眺めるT君は、テレビの前に正座したまま、終始無言でした。

 実は自分自身でプレーしたことのないFF3ですが、ラストダンジョンとエンディングに親子バトルを添え、実に思い出深いソフトとして、記憶されることとなりました。

寄稿:AK-D 男 1979年生 神奈川育ち 自営業


哀愁ただよう作品

 1980年代、思えばロールプレイングゲームというのは、簡略的であり、かつ精巧なつくりはなく、かと言って決して面倒なものではなくプレーできたのではないだろうか……。

 ファイナルファンタジーシリーズも、今は映像と技術が先走り、まるで映画のワンシーンを髣髴とさせるクリアな作りは、ゲームを超えたものといっても過言ではないだろう。FF3発売当初、召還システムや、クリスタルにまつわるストーリーから作り出される痛快な感動は、見る者、もといプレーする者たちを感動の中に引き込んでいったのではないだろうか。

 この3は、その当時ヒット作として知られているが、昨今のプレーヤー達、特に小中学生と呼ばれる子供たちにはまったく古い存在として位置づけられているだろう。時代とともに忘れ去られるゲームが多い中、FFシリーズは不滅の作品として世に伝わっている。

 僕にはあのクリスタルタワーの曲が今も耳に残って離れない。それはあの時代を生きた人なら、一度は思い返すことではないだろうか。懐かしい楽しい記憶。ふと立ち止まってそう思い出す、そんな哀愁ただよう一作といえる。

寄稿:ティアンム 男 1982年生 三重育ち 会社員


リニューアルを期待!

 ホントにFF3は最高でしたね!! 最近、またニューゲームからやってます☆

 いろいろとFFやDQ関連がPSやPS2バージョンでリニューアルされてるんですが、なんでFF3だけ出てこないんですかね? たぶんファミコン世代に育った方たちであれば、誰しもおもっていることだと思うし、そういう方たちならほぼ全員が思わず買っちゃうでしょうにね(^^;)

 スクウェアエニックスさんにお願いです!! FF3のリニューアルを、御社の最高傑作としてもう一度出してください!! みんなが待ち焦がれてます☆

寄稿:hiro 男 1981年生 岐阜育ち 代表取締役


以降発売されるRPGの要素や進化を予感させてくれた

 1や2が移植されているなか、ファミコンに取り残され続けるFF……。

 私が物心ついたとき、ファミコン本体はすでにありました。このソフトもすでにありました。中古購入だったらしく、セーブデータが残っていました。非常に幼かった(4歳か5歳)私には、まるで何がなんだか理解できず、ただセーブデータを読み込んではAボタンを連打していました。

 やがて説明書をちゃんと読める歳になり、苦労して何度も死んで、初めてボスを倒せて大声あげたゲームが、このFF3です。苦労して積み上がる強さはアクションとは一線を画していました。転職のワクワク感、召還魔法など、以降発売されるRPGの要素や進化を、今思えばかなり予感させてくれていたと思います。

 取り残さているんじゃなく、ファミコンに留まってくれていて、次世代ハードの映像過度重視やアイデア不足を見下ろす、RPGの先輩だと思っています。……単に好きなんです。

寄稿:会長 男 1986年生 大阪育ち フリーター


3を超えるファンタジーはない

 僕の中ではいまだにFFシリーズの中での最高傑作です。初の召喚魔法。オーディンがお城の地下にいたり、ゲーム序盤で気になっていた湖の黒い影がリバイアサンだったり、そのファンタジックな構成にわくわくしました。

 ファンタジックといえば、飛空挺の存在も忘れられない。巨大戦艦インビンシブルによる戦闘開始直後の援護射撃。ノーチラス号の驚異的なスピードと潜水。飛空挺で海にもぐって地下の洞窟を抜けたところにあるダンジョン。これにも参りました。秘密の場所を発見したときの喜びといったらなかったです。どれをとっても冒険そのものではないでしょうか?

 そして何十時間もかけて、たま〜にしか出現しないレットドラゴンやイエロードラゴン討伐に励み、オニオングッツを4人分揃え(たしか裏技も駆使したけど)、結局たまねぎ剣士が一番つえ〜のかよ!と思いつつ、ラストダンジョンは最終セーブポイントから3時間後。しかし、暗闇の雲の裸同然のエロい姿には子供ながら感動したもんです。

 いまだに3を超えるファンタジーはないですね。あれこそファイナルファンタジーです。

寄稿:しゅう。 男 1975年生 茨城育ち 管理職


一日一時間ルールでは厳しいゲーム

 このシリーズはIから始めているのですが、IIIは非常に難しかったのを覚えています。

 小人にならないと入れないダンジョンがあるのですが、入り口だけ小人になるだけで、中に入ってしまえば大きくなれるというのに、ずーっと小人のままダンジョンを進んで、そのままボスとの対決になり、どうしたらボスを倒せるのだろうか、と一日中考えたこともありました……。

 あと、普通に攻撃すると分裂してしまう敵がいるのですが、倒し方がわからず、なぜかその敵とのバトルは絶対に逃げられないという、これもまたどうしたらいいんかな〜って頭を悩ませたことを覚えています(私だけかもしれんが……)。

 最後の最後には、長い塔を越え、そして暗黒の世界で4人の敵を倒さないといけない、という試練が待っており、全滅してしまうとまた塔の始めからやり直し……。一日一時間、と親から決められていた子どもにはクリアできない代物ではないでしょうか。

寄稿:かりあげ 男 1978年生 大阪育ち 販売員


自分の技に酔った

 I、IIも好きなんですが、このIIIも結構はまりました。今でも覚えてるのが、はじめのマップ(浮遊大陸?)から飛空挺で大陸の外に飛び出した瞬間です。「あれ? はじめのマップ(大陸)って浮いてたの? こんなにちっちゃいの?」って衝撃をうけました。

 せつないBGMと何もない広い海で迷子。地球から宇宙に飛び出したような感覚。がんばって大陸を復活させたときは鳥肌ものでした。楽しかったな〜。でも、そこだけ印象が強くて他ほとんど忘れてますけど・・・。

寄稿:前田 男 1976年生 三重育ち 会社員


こだわった演出に魅せられまくり

 このゲームの衝撃は今でも忘れられません。あくまでもRPGらしさを追求し続けるドラクエとは対をなし、FFは演出にこだわったゲーム。

 最初のダンジョンで風のクリスタルを守るボスを倒し、クリスタルをバックに流れるオープニングロール。「すごい・・・」と子供心に感動しまくっていました。音楽もすばらしく、クリスタルタワーの音楽にはしばらく聴き入ってしまったほどです。

 イベントも一風変わったのが多く、ディッシュの「こいつには勝てない、逃げるんだ逃げるんだ逃げるんだ!」や、ちいさくなったままネズミのボスと戦かったり(小さくなると攻撃・防御とも1なので魔法で倒す)、最初にいる世界は浮遊大陸で世界のほんの一部だった、などなど、数えてもきりがないくらいです。

 クリスタルを手に入れるたびにジョブ(職業)が増えていくのも嬉しかったなぁ。戦士がナイトになったときの喜びといったら・・・。

 でも、最後はみんな忍者・忍者・賢者・賢者のパーティになっちゃうんですよね(笑)。昔のFFは良かったなぁ・・・。

寄稿:ひろスィ〜 男 1981年生 埼玉育ち 大学生


「あ〜、しんどかった」

 全体的にダンジョンが長いこのゲームで、初めてエンディングを見た時思ったことは、「疲れた」ということだけだった。まさに、阪神優勝時の星野監督のコメントのごとく「あ〜、しんどかった」という感じだ。

 思えば、物語後半は苦労の連続だ。分裂、再生する敵が多いダンジョン。異常に長く、敵も強い禁断の地エウレカ。そして、セーブのできないラストダンジョン。でも、世間的にも私的に評価しても、このゲームは決してクソゲーだとは思わない。ドラクエ2のように多少難易度が高い方が意外と面白かったりするものだ。

 そして、このゲームを語る上で忘れてはならないのが裏技の多さであろう。でも、このゲームバランスを崩してしまう裏技が結構いいアクセントになってるような気がするのは私だけだろうか。

 今のFFは、とてもファンタジーといえるものではないと思う。やはりファミコン世代で育った私としては、当時プレーしたFF3のような冒険心くすぐるRPGを今一度作って欲しいと願う。

寄稿:雪鷹 男 1979年生 宮崎育ち フリーター


裏技に翻弄された弟

 裏技で、アイテム欄の一番左下(だったかな)を開けておいて、細かいことは忘れたけど(もう記憶が曖昧なので中略)、敵とエンカウントするたびに、徐々に手持ちの武器が強いものに変わっていく、っていうのがあったんです。最強になると、また最初のナイフあたりに戻っちゃうんですけど。

 弟がそれに挑戦し、一段階上がるたびにセーブを繰り返すこと数時間。やっと最強のオニオンソード(だっけ?)になった! いそいそとセーブしようとした弟の目の前にゴブリンが。あわれ、弟の最強の剣は最初のナイフに戻ってしまいました。彼の、落胆と憤りと哀愁の噴出しまくる背中が忘れられません。

 あと、飛空挺を手に入れてすぐに、どっかの軍事国家に撃墜された時は、もう本当にどうでも良くなりました。それとデッシュって人がお気に入りでした。・・・って、これってIIIだっけ・・・? いいんだよね・・・。FFシリーズは出過ぎてて、II、III、IVあたりの話がまざります。もう歳ですねえ。
寄稿:アッシュ 女 1975年生 埼玉育ち


♪あぱっちぷーう♪あぱっちぷーう♪あぱーっちぷう♪

 前作同様、印象に残る名曲が多かった気がします。暗闇の雲のテーマなんて、今でも口ずさんだり。(あのファミコンのピコピコ音は妙に耳に残るのです。)そういえば戦闘の音楽に歌詞(?)を付けて歌う友達がいました。

 「ちゃーらちゃーちゃちゃらちゃちゃちゃちゃ♪あぱっちぷーう♪あぱっちぷーう♪あぱーっちぷう♪」

 今にして思えば意味不明です。「あぱっちぷう」って何だよ!

 あとは、バハムートを倒そうと躍起になっていたことも、今となってはいい思い出です。まともにやってもまったく歯が立たなくて、御山で修行してLV20くらいにしても勝てなくて、泣く泣くディッシュの言うことを聞いて逃げました。後に例の裏技を駆使して倒せましたが。「オニオン装備一式+LV99タマネギ剣士」で。でも、結局逃げ出したことになるのは何故だ? それにしても、最初に闘う暗闇の雲だけはどうしても倒せませんでした。他にもやり込みと言えるやり込みは全てやり尽くしたと思います。

 ・・・『ファイナルファンタジーIII』、たぶん私がファミコンソフトの中で一番やり込んだんじゃなかろうか、と思われるソフトでした。

寄稿:タカムラ 男 1979年生 静岡育ち 自由人


一番FFらしい気がする

 現在でも続く超人気RPGシリーズ、ファミコン時代の最後の作品。1と2のゲームバランスの悪さが3では見事に解決されている。考えたら僕が初めてやったFFだった。そう言う意味もあるし、この3が一番FFらしい気がする。世界観やストーリー、ゲームのシステムに関して、このシリーズでは最高傑作だと思っています。

 ただ、それ以降のFFは画面や音の綺麗さばかりが際立ってて、それ以外の部分がイマイチです。もう一度3のようなFFがやりたいと思う今日この頃。

寄稿:コールドターキー 男 1979年生 和歌山育ち 学生

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