プチ毒舌が好きな方へ

　当時、小学生でお金のない自分にとって、ソフト１本ですら命懸けで選んだものだった。そんな時、某新聞に掲載されていたファミコンのコラムにひかれ、購入したソフトが『へべれけ』であった。

　おもしろい。キャラクターが引き立っている。アイテムの配置が良い。敵キャラも個性的でコミカル。謎解きは簡単だったが演出が楽しい。

　特に主人公、へべの動きが良かった。しゃがんでヘコヘコと動くさまや溺れている姿、滑ってこける仕草は、ほかのゲームにはなかった。

　また、このへべれけは、シリーズを通して、デモ画面の後にちょっとした紹介が見られる。思わずニヤリとしてしまうことうけあいだ。

　エンディングもそのまま放置していると、「おもしろかっぴゃたか〜」とくる。プチ毒舌が好きな方は是非やってみてほしい。SFCの「はしれ！へべれけ」も、このノリなのでおすすめだ。

今でいう「癒し系」

　なぜこのソフトが家にあるのかが、わからない。登場キャラクターが敵・味方共に、とにかくユニークで可愛く、今でいう「癒し系」かもしれない。

　確か、主人公のへべれけが異次元の世界に来てしまい、元の世界へ戻ろうとする冒険のゲームなのだが、けっこう難易度ハードでクリアするのにかなりの時間を費やす。仲間も３人いるのだが、最初は敵。戦って勝たないといけない。しかも、仲間の能力を借りないといけない面（水中・雲の上・氷のところ等）もあり、その時は死に物狂いだった。

　それ以上に大変な、全体マップの広さとアイテム探し。やっとの思いで探し出した、ラスボス戦。これがまた強敵で何度戦ったことか。勝ったかと思えば、意味不明なエンディング。ゲーム中の「不思議な雰囲気」が最初から最後まで続いた感じだった。

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