『思い出のファミコン』が本になりました
 

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カラオケスタジオ カラオケスタジオ
バンダイ
1987.7.30発売
©BANDAI 1987

カラオケの楽しみを教えてくれた

 小学生の頃、友だちが何を思ったのかこのソフトを購入した。当時のカラオケは、4曲か8曲入りのぶっといカセットみたいなものを、カラオケ機に差し込んで歌を唄う感じだった。しかしこのソフトは、マイク付きで、テレビの画面に歌詞が出て、それを見ながら歌を唄えるという、当時は非常に画期的なものだったような気がする。

 今思えば、なぜファミコンの音源でカラオケやらねばいけないのか? なんて笑えるのだが、小学生の頃って人前で歌を唄うことがとても恥ずかしいことで、しかも男なら音楽の授業が嫌いみたいな人がほとんどだったと思う。自分もそんな感じだったのだが、このソフトを借りてからは、家で独りで唄いまくり、姉貴には笑われ、母には「うるさい」と叱られ、それでも気にせず唄っていた自分がいた。

 決してうまいとは言いがたいカラオケだったが、純粋にゲーム、じゃなくカラオケを楽しんでいたと思う。友だちにこのソフトを返してからも、家にあったカラオケセットで、唄いまくった思い出がある。

 今では、カラオケに行きびたりの自分がいる。そんな自分のカラオケの原点は、間違いなくこの『カラオケスタジオ』だと言えるかもしれない。

寄稿:クリボー 男 1976年生 宮城育ち スポーツインストラクター

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