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キングスナイト キングスナイト
スクウェア
1986.9.18発売
©1986 SQUARE

RPGの世界をシューティングに昇華

 このタイトル、マイナーなわりになぜか私の中で妙に記憶に残っているなーと思っていたら、発売日を見て納得した。自分の誕生日直前なのである。実は9歳の誕生日プレゼントに買ってもらったものであった。

 舞台は中世風で、パッケージからして剣と魔法のファンタジー臭たっぷりだが、これが意表をついて縦スクロールシューティングなのである。プレーヤーは騎士・魔法使い・怪獣・盗賊を操り、それぞれのステージを攻略していき、最終的には4人が合体してドラゴンとなる。

 RPGの世界をファミコンに持ち込んだ際、まだ手探り状態であったその世界を、当時絶頂のシューティングに昇華させたという点で、アイディアとしては悪くなかったと思う。が、その難易度たるや絶望的で、自力ではほとんど前に進むことができなかった。

  あげくのはてに、持ち主なのにもかかわらず、友人に「最終面のドラゴン合体」を目の前で実演されてしまう、と非常に屈辱的な思いをしたのがとても印象深い。そんなわけで、「FF」ブレイク後も、私にとってスクウェアとは「RPG」ではなく「ハードSTG」メーカーであったのである。

寄稿:糞芸大作戦 男 1977年生 京都育ち SE

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