マッピー
ナムコ
1984.11.14発売
©1983 1984 NAMCO
トランポリンの心理戦ともどかしさ
人とすれ違う時、妙に相手の動きとリンクしてしまい、「右によけると相手もこちらへ、左によけると相手もこちらへ、もう止まるしかない」そんな経験を誰でもしたことがあると思います。『マッピー』もそんな“リンク”に悩まされるゲームでした。
猫どもに追われて、階下のトランポリンへ落下するまではいいのですが、奴らも猛スピードで落下してきて追いついてくる。慌ててボヨーンと跳ねて、2階に飛び移るか?それとも3階に行くか?をマッハで判断し、2階へ……行くと見せかけ、3階よね〜んと飛び移ると、マッピーをロックオンした猫は、その動作をトレースしたような動きでリンクし、まんまと捕まえました。
またその猫たちの動きが、狙い定めて捕まえた感ではなく、顔が、「あ、ラッキー」みたいな、ぽーとした顔なので、棚ぼた的に見えて2倍腹たちました。
逆に、「あっち向いてホイ」みたいに、相手が指差した方向につられて向いてしまうみたいに、もう訳がわからなくなって、猫たちが飛び移った階につられて、マッピーもその階に飛び移ってしまい捕まりに行く、みたいな、もどかしさもありました。
真後ろまで迫る猫らとのトランポリンでの心理戦。30年以上経た今でも覚えています。
寄稿:チャンさん 男 1976年生 兵庫育ち 自営業
待ちきれず仕方なく買ったけど夢中になる
忘れもしない大人気ゲーム『ゼビウス』が品切れしていて、ファミコンショップのおばちゃんの「来週には入荷する」という言葉に、「そんなに待てない!」ということで仕方なしに買ったゲームでした。
気がつけば1面ではニャームコの動きを完璧に覚えて高得点をたたき出す(アイテムの後ろに隠れている時だと高得点)、
アイテム点滅の順番など完璧に覚えて、『ゼビウス』の存在を忘れるほど夢中になってプレーしていました。自作した箱にハイスコアを書き込んでいたのですが、カセットを貸した友人から、「よくお前あんな高得点出せるよな!」と感心されたのも良い思い出です。
もっとも、年上のお兄さんがいた場合は、「お前の得点、にーちゃんがあっさり抜いたぞ?」とか言われたりもして、年上の人に対する壁というか、絶対にかなわないなーと思ったものです。
後年、たまたま入ったゲーセンで『マッピー』を見かけて得意顔で50円玉を入れて遊んでみたら、1面もクリアできず、アーケードとの違いを思い知らされました。
寄稿:ともひろ 男 1975年生 埼玉育ち ゲームプログラマー
友だちの弟や妹が見学に来るほどうまかった
いまだに歌えるあのBGM。ファミコンゲームは数多くやりこなしましたが、どうしてでしょう、いまだに口ずさめるのは、マッピー、ゼビウス、スターフォース、ゼルダ、ドラクエ・・・。往年の名作ばかりではないですか! 逆に、最近のゲームってあまり記憶に残ってない・・・。その記憶に残っているゲームに共通するのは、間違いなく100時間以上はやり込んでいるということかなあ。
『マッピー』も、クラスで一番やりこんでいて、みんなが20面くらいでダウンしていくなか、間違いなく僕は50面をプレーしていました。友だちの弟や妹が噂を聞きつけて見学に来るほどで・・・。
アイテムとって、猫から逃げて、時々猫を突き飛ばして、あの頃のゲームって単純なのに奥が深かったなあ、「シンプルイズベスト」ってこういうことなのかと、最近のゲームを見ながら思ってしまいました。
寄稿:ピチパラキング 男 1974年生 広島育ち 会社員
多人数プレーができたらいいのに
あまりアクション系に手を出さなかった僕が、同ジャンルの中で一番気に入っているのがこの『マッピー』。単純なルールとコミカルで愛着が湧いた敵キャラ。その名前も「ニャームコ」、「ミューキーズ」といった、かわいいイメージが大好きだった。
遊びすぎるほど充分堪能し、他のゲームの息抜きとしても時々取り出したこのゲーム、もちろん今でも大好きなのだが、ひとつだけ提案がある。二人同時プレーができればもっと楽しいだろうと思う。もちろん横スクロールのままだと二人ではできないが、その点を変更すれば何とかなる。
『ボンバーマン』がそうして最大4人まで遊べるようになったのだから、マッピーも可能なはずだ。ナムコさん、開発して!
寄稿:ライデン 男 1974年生 大阪育ち 企画戦略部署兼任営業担当
ゴキブリを見ると思い出す
アクションゲームが大の苦手な私にとって、この『マッピー』は、胸を張って「得意です!」と言えるほどやりこんだゲームだった。
ある夏の日の夜、やはり私は『マッピー』に夢中になっていた。この日はよほど調子が良かったのか、サクサクと進んでいく。それまで、30面くらいまでしか進めなかったのに、あっさりと
記録更新。どこまで行けるかドキドキしながら進めていった。
そして47面。50面まであと少し、その時事件が起こった。
視界の片隅に入った、黒くて動く物体。そしてその物体はこちらへ近づいてくる。瞬間、私はコントローラーを投げ出し、悲鳴を上げてその場を逃れた。ゴキブリだ。あと3面で50面クリアだったのに・・・。私は、ゴキブリに負けたのだ。
大の苦手なんだけど、ゴキブリを見ると思い出す・・・。『マッピー』だけは、友達に腕を誇れるゲームだったなぁ、って。
寄稿:白タイツ 女 1973年生 静岡育ち 主婦
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