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水滸伝 天命の誓い 水滸伝 天命の誓い
光栄
1990.6.29発売
©1990 KOEI

とてもいいゲームだが、高かった……

 私の中では未だ光栄SLGの最高峰です。また、原作の『水滸伝』にハマるきっかけを作ったソフトでもあります。

 『蒼き狼と白き牝鹿 ジンギスカン』で、すっかり国盗りタイプのSLGにはまっていた私は、このゲームをプレーしたとき、「うまい!」と本気で思いました。国盗りなんですが、統一が目的じゃない。あくまで高キュウ(ニンベンに求)を倒す事が目的で、時間制限も有る。「性格」によりコマンドの成果が変化する。「人気」で自分の行動が制限される、等々。ここまでうまく表現した作品はなかなかないと思います。

 難易度設定も絶妙で、全シナリオでやさしい好漢と難しい好漢がバランスよく配置されていながら、ゲームを壊していません。敵から賄賂を要求されたり、お金、食料を盗まれたり、と細かなイベントも世界観を盛り上げてくれます。多人数プレーでも、人対人をする必要が無く、気軽に遊べる作品でした。友人と遊んだSLGはこれが一番多かったです。よく国を横取りされて怒ってましたねぇ。

 でもこのソフト、いや、光栄のソフト全般に言えることですが、高かった……。新品で1万円を軽く超えていたおぼえがあります。ですので、このソフトはたしか中古で購入しました。これがもっと安ければ、その当時知人にもっと勧められたのですが……。そこがちょっと残念ですね。

寄稿:GST 男 1972年生 北海道育ち SE


賄賂を断ったら逆ギレする官軍

 当時の私は中学生だったでしょうか。友人が「説明書無いけどやってみる?」と言ってきたのが、『水滸伝 天命の誓い』。水滸伝は小学生時代に図書館から借りて読んだ記憶はありますが、内容など忘却の彼方。あまり気は進みませんでしたが、一応やってみるか、という気になり、借りて帰宅して電源オン。

 主人公たちはどうやら役人に追われているようです。しばらくすると役人が賄賂を要求してきました。正義感だけは一人前の私は、当然拒否。すると、なんと官軍が攻めてきました! なんて腐った世界だ! 民を守るべき役人が賄賂を要求した挙句、断ったら逆ギレなんて!

 ……と、憤った私は本屋に攻略本を買いに行き、徐々にコツをつかみ始めました。どうやら最初は役人の犬になって、密かに力を蓄えなければならないとのこと。涙をのんで賄賂を渡し、各地に散らばった好漢を次々と仲間にして戦力を高める日々。

 そしてついに敵の親玉、高キュウ(ニンベンに求)を打倒した時の達成感は忘れられません。誰か一緒に山賊になって、悪い役人を打倒しませんか(笑)?

寄稿:ルウ 男 1974年生 岩手育ち 会社員

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