『思い出のファミコン』が本になりました
 

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水晶の龍 水晶の龍
スクウェア
1986.12.15発売
COPYRIGHT 1986 SQUARE CHARACTER DESIGN NIPPON SUNRISE

ウソ技にはめられて

 あまりストーリーは思い出せませんが、当時としてはグラフィックが綺麗だったような気がします。そんな微妙な作品ですが、ひとつだけ思い出深いエピソードがあります。

 当時、ファミコン雑誌と言えば、徳間書店の「ファミマガ」でした。その「ファミマガ」に裏技コーナーがあったのですが、その技の中にひとつだけウソの技が混じっているという、今思えばわけのわからん趣向が凝らされていたのです。そのウソ技にまんまとはめられたことがありまして、それがこの『水晶の龍』のウソ技だったわけです。

 そのウソ技というのが、ヒロインの女の子と野球拳ができるという、冷静に考えれば看破できるものでした。しかしながら当時の私にそこまでの冷静さを求めることは難しく、生来のエロさも相まって必死に挑戦しました。

 奮闘むなしく、次号でウソだったということを知った私は、枕を涙で濡らすことになったわけです。いまだに徳間書店を好きになれないのは、当時の怨念が残っているからでしょうか。

寄稿:ルウ 男 1974年生 岩手育ち 会社員


壊れかけた友情

 僕と仲の良かった友人M君とK君。ある日、3人でこのゲームを購入しに、近所のおもちゃ屋まで行きました。グラフィックがなんか綺麗っぽいし、当時アドベンチャーゲームにはまっていた3人が、皆で謎を解きながらクリアする・・・そんな3人の友情温まる一品になるだろう、と淡い期待を描きつつ、3人は自転車で帰途に着きました。

 そんなときでした。K君が、「Mを置いてけぼりにしようぜ!」 僕「えっ?」あれよあれよと、K君が自転車のスピードを上げて走り出し、ぼくもつられてスピードアップ! もともと運動神経の鈍いM君は、みるみる引き離されていく・・・。

 まあ、ゴール地点は僕の家だって分かってるだろうし、あとで合流できるから問題ないか、と僕も単純に考えてました。しかし、M君はその日ウチには来ませんでした・・・。ゲームは2人で頭を悩ますヒマも無くあっという間にクリア。次の日、M君にお詫びも兼ねて、『水晶の龍』のソフトをもって行くと、そこには同じ『水晶の龍』のソフトが・・・。ほんとにゴメン、一人で買って一人でやったんだね・・・。

 20年経った今、M君とはまだ親交がありますが、K君は、今ごろどこで何をしているのか、分かりません。

寄稿:ピチパラキング 男 1974年生 広島育ち 会社員


ディスクシステム購入待ち

 当時は珍しかったきれいなアニメ絵っぽいグラフィックにひかれて買いました。でも私はディスクシステムなんて持ってなかったし、もう買うお金も残ってませんでした・・・。

 月日は流れてディスクシステムを買い、ようやくプレー。うーん。一日でクリアできてしまった。待ち望んでいた長い月日は何だったんだろう。すぐ『ゼルダの伝説』に書き換えをしてしまいました。

 ずっとあとで気づいたけどスクウェアのゲームだったんですね。なんかそう思うと貴重なソフトを体験できて良かった気がします。

寄稿:熊谷 麻美 女 1975年生 東京育ち 会社員

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