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闘いの挽歌 闘いの挽歌
カプコン
1986.12.24発売
©1986 CAPCOM

今でもノーミスクリアできる

 『闘いの挽歌』には小学生の時に出会い、私にとって今でも人生の傍らにある、思い入れの深いタイトルです。

 当時だからという訳だけでない、世紀末的に荒廃した魅力的なゲーム世界感と、それに合ったBGM、そして主人公リュウが剣を振り盾で防御する格闘、スラッシュ(赤いザコキャラ)のマジックボールを受けると素手で闘うこと、さらに味わいある敵キャラクターデザインのすべてに魅了されました。

 何よりパッケージイラストだけでも一瞬で自分の心に「ビーーーン♪」と、矢が刺さった作品です。他タイトルも好きでカプコンファンでしたが、この作品との出会いがさらなる高みであるカプ魂に私がなったきっかけでした。

 「まだやってんの?」と言われるほど夢中になってプレーしたゲーム。アーケード版の存在は、『ファミリーコンピュータマガジン』の記事で知ってはいましたが、それをプレーしたのはファミコン版のプレー後で、ゲームセンターで遊ぶために、「門限は5時か……ギリギリ1プレー出来るな!」と、50円を持って自転車で隣町まで40分かけて山を越えたのは良い思い出です。

 今でもファミコン版は簡単なのでノーミスクリアできます(しかし素晴らしいアレンジ移植です)。が、アーケード版はアイアンアームとアキレスという敵になかなか戸惑いそうはいきません(そこがまた好し)。

 その後、猫に美品完品の箱・説明書を破壊されたのはショックでしたが……、黄色いROMカセット『闘いの挽歌』は部屋に今でも掲げております。ゲーム脳のオッサンである自分の人生の中で、二番目にプレー時間の長いタイトルであり、まさに私の人生の縮図のようなゲームといえます。

寄稿:竹田 男 1976年生 愛知育ち


適度な難易度が気持ち良い

 このゲームのことを知った頃は、挽歌の意味すらわからなかったが、なんだかすごくカッコよいものに思えた。そして同時に、そこはかとない男臭さをも感じたものだ。それは退廃的な世界観のせいであり、暗い色調の渋めのグラフィックのせいでもあったろう。時系列としては20世紀末を描いたものなのだろうが、銃でも科学兵器でもなく、古典的な武器である剣、そして素手ゴロの闘いが非常によくマッチしている。

 そもそもはアーケードの移植なのだが、グラフィックが簡素化されているのはともかく、難易度が大幅に下がっている点に不満を覚える人もいるようだ。確かに、クリアまでワンプレー15分ほどで終わってしまうし、2週目もないことから、物足りなく感じてしまうのは致し方ないところか。ラスボスがハメれるというのもなんだか哀しい。しかし、この難しくはないが簡単すぎもしない難易度が気持ち良く、今でもふと遊んでみたくなるのだ。

 6面ボスのキングスリークが巨大ハンマーを振り回しながら壁を突き破って登場するところなど、アーケード版にはなく、このファミコン版最大の見せ場と言えるだろう。最初は画面右側から、「まさか?」と思っていると2体目が今度は左側から出てくる。まさにインパクト絶大。初めて見た時の驚きは今でもよく憶えている。

寄稿:KK 男 1976年生 愛知育ち 自営業


クリアまでの所要時間35分

 忘れもしない小学生時代のクリスマス。年末の準備の買い物に行く親父と母親について行き、クリスマスプレゼントで買ってもらったこの一本。家に帰って意気揚々とゲームを差し込み、スイッチオン! 時計を見ればPM 4:00でした。

 ゲームそのものはおもしろかった。クリアすれば地図が出てきて、どんどん敵を倒して進んでいるのがわかります。終盤で主人公キャラと同じような剣と盾をもった赤いヤツが出てきたりして……。う〜ん、なんとかやっつけた。気づけば一番奥までやってきた。変なデカいヤツがいる。「うぉ! 一発食らっただけでライフがすんげ〜減った。やべ〜」と思いつつ、端っこに追いつめてジャンプ斬りを連射してたら勝っちゃった……。

 一気にクリア!時計を見たら、PM 4:35!! つまり、買ってからやり始めて、わずか30分強でクリアしたということです。別にスピードクリアを目指した訳でもなく……無我夢中にやっていたらいつの間にか終わっちゃった、という感じです。同時に、「違うの買ってもらえばよかった……。」という少し後悔の念。ゲームそのものはそれなりに面白かったから怒りはこみ上げませんでしたが。

 しかし、延々とクリアできない『魔界村』や、当時の私には絶対クリアできなかったであろう「ポートピア」「ミシシッピ」を買うよりは良かったのか……と、いまだに心の決着はついてません。

寄稿:FAZZ  男 1977年生 神奈川育ち 塾の教室長


バグのあるカセットを誤って中古店に売る

 忘れもしません。面白くて、3度も購入したゲームですから。

 まず1本目は、友人から売ってもらったものでした。しかし、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、初期に出た当ソフトは、手持ちのファミコン本体が製造された時期によっては、バグが生じてしまうのです(面初めの背景を最後まで連れてくる感じ。四角ボタンの本体ではバグが発生し、丸ボタン以降の本体ならバグはなかったと記憶してます)。

 それでも一応遊べたのですが、何せ気に入ってしまったソフトなので、新品での再購入を決意し、買いました。バグらない「闘挽」をプレーできた当時の喜び、「おおおっ、背景がまともだあ!」など覚えてます(それが当たり前なんですけどね・・・)。

 となると、初めの友人に売ってもらったソフトはいらない訳で、買取店に引き取ってもらいました。がしかし、バグのあるソフトを持っていったつもりだったのですが、何とまともな新品で購入した方を売ってしまい(気づくのが遅く、返品はムリでした)、気づいたときは崩れ落ちていました。

 で、最近になって中古ショップで見つけたのでまた買いました。これが3度目。余談ですが、トロージャンは剣盾ナシでキック連打!! 以上。

寄稿:コペンマニア 男 1973年生 高知育ち 地方公務員

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