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ウルティマ 恐怖のエクソダス ウルティマ 恐怖のエクソダス
ポニーキャニオン
1987.10.9発売
ORIGINAL VERSION ©ORIGIN SYSTEMS INC. FAMICOM VERSION ©PONY CANYON INC. PRODUCED BY NEWTOPIA PLANNING

クリアには根気と攻略法が不可欠

 このゲーム、すごい難しいです。何度も挫折をし、何回も挑戦をしてクリアできたときの喜びときたら、半端ではなかったです。

 一番の魅力は音楽ではないでしょうか。今でも有名かと思いますけど、後藤次利さんの曲です。せつなくなんとも言えない気分になります。

 クリアには根気と攻略法が不可欠です。漠然とやっていると詰まってしまうでしょう。ただレベル上げだけをしていると敵が強くなりすぎてしまうので、うまくお金を稼ぎ、しっかり能力値を上げる必要があります。あと、職業によって能力の上限があるので、職業選びも重要です。

 王様と戦ったり、泥棒をして衛兵から追いかけられるのもこのゲームの自由な所です。後半になってくると、衛兵を倒し店の物を盗んでお金を稼いだりできます。

 あと、ブリティッシュ城の曲は名曲です。機会があったら是非触れてみてください。

寄稿:S.K 男 1975年生 東京育ち 会社員


肩すかし

 今思うと、「クソゲー」に属するゲームだと思います。ですが、ちゃんとゲームクリアしました。……攻略本を見ながらですが(笑)。

 このゲームは、変わったシステムだったのが記憶に残ってます。レベルを5以上にあげるには、「しるし」が必要とか、魔法を覚えるには「神殿」に行く必要があるとか、初心者には分からなくて最初はかなり苦労しましたが、強力な魔法さえ覚えてしまえば、あとは楽勝でした。

 「トドメラ」「スクーン」「エスクーン」「ナムソキア」の呪文さえ覚えれば、フィールドの敵はまず撃破できます。あのバルロン(バルログでしたか??)でさえ、「トドメラ」の呪文の一撃で倒せたのが快感でした。

 ……と、途中までは結構面白かったのですが、なぜクソゲ−かと申しますと、ラスボスがいなかったからです。サブタイトルにもなっているエクソダスがラスボスだと思っていたのですが、最後の神殿でエクソダスが復活する前に封印(?)して、その神殿を脱出してゲームは終ってしまうのです。

 特にラスボス戦というものはなし。なので、事実上の最強の敵は、バルロン。いや、戦いを挑んで、上記の魔法で倒せなかった王様(ロード・ブリティッシュ)が最強で無敵だった、一風変わったゲームでした。

寄稿:ももりんご 女 1972年生 広島育ち 会社員


ソフト直ぬき壁にドーーーン

 自分がRPGをやり始めたころのソフトで、アルバイトで貯めた金で購入しました。ソフト一本買うのにかなり勇気のいる頃で、面白くて長く遊べるものを、と買う前に十分吟味していました。

 ゲーム雑誌で、『ウルティマ 恐怖のエクソダス』の記事が載っていて、「ウルティマ」は世界的に有名と書いてあり、購入を決意しました。そしてプレイ!!

 ……わけがわからない。おなかは減るし、ナイフはなくなるし、町の人の話をあまり聞かない自分は、そもそも何をすればいいのかわからない。「なんじゃこりゃ?」と心の中で……。

 王様と会話するとき、ふと気づく。「たたかう」!! 戦えるのかと思い、ボタンをポチッとな。……惨殺。オレ、セーブしてねーーー。

 あまりの怒りにソフト直ぬき、そして壁にドーーーン。ソフトが真っ二つにパカ。ロムむき出し。怒り収まらずバックアップ電池をブチン。冷静になって考えると、なんてことをしてしまったんだー。

 その後、電池をテープでくっつけて、むき出しのままファミコンに挿してプレーしていた苦い思い出のあるソフトでした。

寄稿:たまきち 男 1973年生 長崎育ち


母の偉大な頭脳プレー

 このゲームほど、城や街に戻りたくないRPGはなかったですね。理由は単純明快で、城や街に戻ると「王様殺しの犯人」として、怖い衛兵に追いかけられるからです。だって、街中で開けるコマンド内に「たたかう」なんてあったら、試したくなるのがファミっ子ってものでしょう?

 衛兵の追いかけ方も実にえげつなく、こちらが4人パーティーで長蛇の列を強いられているのをいいことに、4人の誰かの2マス以内に近づくと、強制的に亡き王様を慕う復讐鬼と化した衛兵との戦闘を余儀なくされます。

 ちなみにセーブをしてくれる「セーブデパート」とも戦うことができ、うろ覚えですが王様や衛兵クラスの強さだった気が……。もちろん倒すと二度とセーブができなくなり、いやが上にもゲームの難易度が高まります。残念ながら私はここで諦めました。

 そんな遊び方しかしていなかった私とは対照的に、母は王様に逢わないとレベルが上がらないというシステムに着目し、ザコ敵しか現れない低レベルの内に敵を倒しまくってイベントをこなし、限界まで経験値を貯めてから一気に最高レベルまであげて、エクソダス城に向かっていました。……自慢の母親です。

寄稿:濱 竜也 男 1977年生 栃木育ち 製薬関係


国産RPGとは勝手が異なり・・・

 ドラクエをやってRPGが面白いと認識した頃、RPGの元祖のひとつがこのシリーズだと知りプレーする。職業があり面白いと最初は思った。魔術師とシスターが、最初から持っているふたつの魔法で簡単に敵を倒せるので、爽快感を感じた。

 でも、レベルがある程度上がると、もはや簡単にプレーできず、能力上昇のための旅に出なければいけないこと、そして、その旅自体がキツイことを思い知らされた。結局途中で止めてしまい、その後2度ほどチャレンジしたが、結局クリアすることなくやめてしまった。

 お金が貯まらない、ダンジョンが3D、食料という設定があり、無くなるとキケン、視界の概念、そして誰よりも強い王様や衛兵たち・・・。ドラクエやFFのような日本の整ったRPGとは異なる、どこか現実味を帯びているが、どこか不条理な世界に打ちのめされた小学生の頃であった。現実とは何かを知らせてくれたのかもしれない。

寄稿:RPG大好き 男 1977年生 千葉育ち 大学院生

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