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ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士 ウィザードリィIII ダイヤモンドの騎士
アスキー
1990.3.9発売
©1990 ASCII

無駄な演出がなく展開がスピーディー

 ドラクエシリーズが大好きだった私ですが、堀井氏がこのゲームに大きく影響を受けたと知ったのが、「ウィザードリィ」を始めたきっかけでした。ドラクエに比べて厳しいバランスに四苦八苦しながらも、キャラの育成やアイテム探しにだんだんとハマり始めました。

 とくに「III」は延々とやり続け、パーティ6人をすべての魔法が最大まで使える状態にして、レベルも全員が200を超えるくらいになりました。なぜ飽きずに何百回と戦闘をつづけられたのかといえば、無駄な演出などがなく、展開がスピーディーなのが要因ではないでしょうか。そんな一見無敵のキャラも、「くびをはねられた!」で即死したりするのでやっぱり気は抜けませんでした。

寄稿:YTA 男 1977年生 神奈川育ち 会社員


鳥肌の立つような美しさ

 これをプレーしたのは高校生のときだったと思うのですが……。私はそれまでRPGといえばFF、DQくらいしか知らないぬるいゲームファンでした。そして出会った「ウィザードリィ」。購入したきっかけは、真っ黒の箱にタイトルだけというシビれるデザインのためだったと思います。

 そしてゲーム開始。……意味が分からない! キャラクターもいなければ会話もない! 何だこれ!と、ものすごいショックでした。しかし、運よく学校にウィズをやっていた友だちがいたため話を聞けて、再チャレンジ。最初のあたりはキャラクターが弱くてイラつきましたが、やればやるほどはまり込んでいく不思議な世界。

 そして何より、これまでのゲームとは段違いの敵の格好良さ! 特に「不確定名」時のグラフィックには本当にやられました。あまりにもすごい。ファミコンのゲームソフトとは思えない美しさ。

 どれだけハードの性能が良くなろうと、CGの質が良くなろうと、このゲームのグラフィックで感じた鳥肌の立つような美しさには敵わないと思います。

 このゲームのおかげかどうかは分かりませんが、私も今ではすっかりゲーマーです。しかしどれだけ金の掛かった大作が出ようと、心のベストテンにはこのシリーズが必ず入るでしょう。

寄稿:ミモカ 女 1975年生 山口育ち 自営業


努力にまさる生まれながらの才能・・・

 そこそこに鍛えた最初のパーティが全滅してしまったため、彼らを回収するべく作ったキャラクターのボーナスポイントが、なんと63! 生まれながらに才能あふれる人材を確保。最初からロードとなったそのキャラクターのおかげで、するするとゲームが進行したことを覚えています。

 このゲームのことを考えると、才能とは何か、努力とは何か、と考えてしまいます。

寄稿:新城 健一 男 1968年生 千葉育ち フリーライター


ファミコンのカセットだからストレス無くプレーできた

 もう私はテレビゲームに飽きてしまって、まったくすることがなくなったのですが、あのころの思い出がふっと出てきました。

 このゲームは発売前に予約をして買ったと覚えてます。それぐらい期待してました。パソコン版は、戦闘に移るたびにフロッピーにアクセスするので、そののん気さにやろうと思いませんでした。このゲームは、当時ファミコンカセットだからこそストレス無くでき、待たされることが無かったからその世界観に染まっていけたのだと思います。

 そして、ファミコンのIIのバランスが軽かったことを反省し、一部のキャラクターの実力を相当強く直してました。そのバランスの絶妙なこと! 他のRPGでいえば、戦闘と宝捜しだけを抽出したようなゲームですけど、そのシンプルさが飽きっぽい私をつなぎとめてくれたんだと思います。

 テレビゲームに夢中だった頃の最高の一本を、ときかれたならば、迷わずこれをあげます。

寄稿:さぼてん 男 1972年生 香川育ち 保険屋


バックアップデータとともによみがえる思い出

 先日、実家の押入れから数本のファミコンソフトを見つけた。懐かしさと喜びの中ソフトを確認し、その中の1本がこれだった。

 本体に差し込み、電源を入れると、何としっかり起動するではないか。更に、以前やり込んでいたデータがしっかり残っている。もう何年前だろう・・・。そういえば、今でも持っている、当時購入したドラクエIIIのデータもしっかり残っている。ファミコンソフトのバックアップ電池の寿命は、通常どれくらいなのだろうか?

 早速データを確認すると、かなり最強に近いデータであった。最下層のダンジョンでレアアイテム集めをかなりしており、見つけたアイテムを鑑定し、それがレアアイテムだった時の喜び! その記憶を思い出した。数々の罠に泣かされ、時には石化してしまったり、たしかマロールとかいう呪文を失敗したり、いろんな思い出が蘇ってきた。

 昔プレーしたゲームのデータが残っていると、何か嬉しい気持ちになる。ただプレーしたということだけでなく、「あっ、こんなことしてたなぁ」みたいな、当時のことを思い返してしまう。自分がこのソフトを楽しんでプレーしていた証みたいなものなのだと思う。

 いつまでデータが残るのか? 今のゲームでは、自分でデータを消さない限り、滅多にデータが消えることは無い。当時は、データが消えるかも?っていうリスクがかなりあったが、それでもゲームを純粋に楽しむことができていたと思う。

 「カセットショック」、当時はこれで何度も泣かされたなぁ・・・。

寄稿:クリボー 男 1976年生 宮城育ち スポーツインストラクター

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