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レッキングクルー レッキングクルー
任天堂
1985.6.18発売
©1985 Nintendo

あの事故と私とこのゲーム

 2005年は日航機事故20年で、このコラムを投稿した8月12日は慰霊のテレビ番組であふれていました。そして私にも20年前のあの日の思い出が……。

 当時、会社の夏休みの初日で妻と子は妻の実家に帰省。一人自宅で、思いきり『レッキングクルー』にチャレンジしていました。そして、時々テレビにチャンネルを切り替えている時に事故の第一報を知りました。

 それからは徹夜でゲームをしながら、刻々と入るニュースを見ての2日間でした。「マリオ」が破壊者としてゲームを構成していたのが事故とオーバーラップされて印象的でした。

 たしか99面まで行った記憶がありますが、当時、雑誌の編集者をやっていたためか、怠惰な生活の中での強烈な飛行機事故報道と『レッキングクルー』の単調な破壊行動に没頭した2日間でした。

寄稿:伊津野ひとし 男 1950年生


ゴールデンハンマー、それは禁断の武器

 『ドンキーコング』のマリオしかり、『アイスクライマー』のポポとナナしかり、当時の任天堂キャラはハンマーが大好きだ。

 あまりにも好きすぎて、遂にマリオはビルの解体業者に就職してしまった。破壊に次ぐ破壊、圧倒的なデストロイ、ゴールデンハンマーを得たマリオは、まさに水を得た魚だったのだ。ハンマー万歳!!

 言わずと知れたマイナーライバル「ブラッキー」をはじめ、敵キャラも変なのばっかり、というマリオシリーズの異端児であるが、単純明快なゲームシステムとステージエディット機能が当時の私を虜にしていた。このゲームに関して言えば、本編よりも、むしろステージエディットで遊んだ記憶の方が強いという珍しい作品でもある。

 ビルの解体業者になったり、水道管の配管工になったりと、この頃のマリオは肉体労働で汗を流して頑張っているが、当時覚えたハンマーの使い方を『スーパーマリオブラザーズ』ではスッカリ忘れてしまっているところが笑うポイントでもある。

 勢い余って空をも飛べる(?)ゴールデンハンマー、それはマリオの下積み時代を華やかに彩る禁断の武器であったのだ。

寄稿:Peco 男 1979年生 兵庫育ち デザイナー


ゴールデンハンマーでブラッキー叩き

 このゲームはある法則で「ゴールデンハンマー」というものがとれます。それは3回叩かないと壊せない壁さえも簡単に壊せてしまう優れものです。しかも連打をすると空まで飛べてしまうというすごいものでもあります。

 とにかくそれでパパッとクリアするのが快感で仕方なかったです。さらに楽しいのは、ゴールデンハンマーでブラッキー(邪魔するおじさん)を叩くとちゃんと攻撃できること。それが楽しくて何度も何度も叩いてた覚えがあります。この人には相当お世話になったので?(笑)

寄稿:クラウド 男 1978年生 岐阜育ち インストラクター


壁を壊してストレス解消

 こうしたパズル的な要素を持ったゲームに僕は弱いらしい。『ロードランナー』にのめりこんでからおよそ一年後、この名作に出会うこととなる。その後は『バベルの塔』、『ソロモンの鍵』に熱中することになるが、いずれにせよパズル系のゲームにハマる傾向があるようだ。

 もっとも、この『レッキングクルー』は単なるパズルだけではなく、壁をどんどん壊していくという一種のストレス解消法としても役目をなした。単純に壊せばいいだけの部分は、何も考えずにひたすら壁をハンマーで壊してまわった。おそらく、うっすらと笑みを浮かべながら・・・。当時小学生の僕はすでにストレスに悩まされていたのか!?

寄稿:ライデン 男 1974年生 大阪育ち 企画戦略部署兼任営業担当


マリオ出演シリーズでも異彩を放つ作品

 一国のお姫様を救うファンタジーヒーローに成り上がる前の彼は、大工でもあり、配管工でもあり、そしてビルの解体屋でもあった。

 このゲームはマリオが出演するシリーズの中でも、極めて精密な頭脳運動が必要とされるほか、風貌・挙動がグロテスクな敵キャラや、ミスした際にマリオが発する「ブギャルルルルォ(巻き舌)」という無駄にリアルな断末魔の叫びなど、同シリーズ内で比較すると、いささか異彩を放つ箇所がまま見られた。このゲームに幼き自分が無条件に惹きつけられたのは言うまでもない。

 また、ゴールデンハンマーを獲得した際に流れるあのBGMは、ゲームミュージックにおける、いわゆる「無敵ソング」というジャンルで、間違いなくマイベスト1だ。そして、ラウンド途中から登場する意地悪おじさん「ブラッキー」も、プレーヤーの邪魔者キャラにおける「憎たらしさ」というカテゴリーで、間違いなくマイベスト1だ。

寄稿:淳 / ハローブリッヂ 男 1978年生 神奈川育ち システムエンジニヤ ホームページ


空も渡れるゴールデンハンマー

 私が一番最初に買ったソフトです。当時はわけもわからず壁をたたいていたのですが、遊びこんでいくうちに、その奥の深さに気づきました。

 意外にもパズル性が高いこと、そして何より、ゴールデンハンマーの出し方が分かったときは、とてもうれしかったのを覚えています。ゴールデンハンマーを連打すると、空中も渡れるんですよね。

 しかし今考えると、当時は子供だったということを差し引いても、よくひとつのゲームにあれほどまでにのめりこんでいたなというのは、とても不思議ですよね。これもファミコンという単純でいて奥が深いというゲーム性のなせる業なのかなと思ったりします。あ〜もう一回やりたい!

寄稿:たれほそ 男 1975年生 埼玉育ち 会社員


ゲームアイディアに脱帽

 ただひらすら壁を壊す・・・。なんて単純なゲームなんだろう、と思っていたのはつかの間、壁を壊す順番や、訳のわからない敵?の出現に四苦八苦。あげくの果てに、ゴールデンハンマーとは! 姉と二人で熱中したのを覚えています。

 なぜか主人公はマリオでしたね。これもまたなんでだろ??って感じですが、ゲームのアイディアやその完成度に、子供ながらに感動しました。当時のファミコン8ビットでここまでのゲームが作られたとは本当にビックリです。そのアイディアに脱帽。

 単純なゲームですが、いまだにスカッとするのはなぜだろう・・・。

寄稿:ひろひと 男 1978年生 秋田育ち 看護師

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