『思い出のファミコン』が本になりました
 

思い出のファミコン_トップへ


沙羅曼蛇 沙羅曼蛇
コナミ
1987.9.25発売
©1987 KONAMI

デパート開店前の行列の行き先は……

 発売日、開店前のデパートに友だちと買いに行くと、すでに小学生たちの長蛇の列。最後尾に並び、諦めモードで友だちと、どちらかが買えればいいよね、と話をしていました。

 そしていよいよオープン、子供たちに混ざり4階おもちゃ売り場へ続く階段に向かって猛ダッシュ。しかし子供たちも誰一人エスカレーターを選ばず、全員が階段目指します。「しまった!」出遅れた自分をよそに、友だちは中学生の脚力を生かし、なんとか先頭に飛び出して階段へ。それを追いかけるちびっ子軍団!

 ところが、自分たちを除いて全員地下に続く階段を下りていくではありませんか!「?」と思いつつも、結局自分たち以外は誰もいなく、無事カセットを手に入れて1階に戻ったところ、そこにはビックリマンチョコを手に入れ満足そうな子供達で溢れかえっていました……。もう20年も経つんですね。

寄稿:グランナスカ 男 1972年生 新潟育ち


ソノシートで音楽を何十回も聴いた思い出

 いまでも漢字で書けます、『沙羅曼陀』。実はMSX版のほうもかなりの名作なんですが、ファミコン版は出るべくして出たという感じでした。ほかにサターン、PCエンジン版もあって、名作っぷりを発揮してます。

 初めてプレーしたのは中学1年くらいの時。アーケード版の『沙羅曼陀』をステレオ筐体で感動したのを覚えています。2人同時の音と画がかっこいい『グラディウス』……。でもパワーアップは直接アイテムで可能で、ミスしてもその場で復活できる。

 なにより音楽がイイ! カセットで録音したかったものです。当時『Beep』というゲーム雑誌にソノシートで音楽がついていて、何十回も聴いた思い出があります。

 復活する細胞壁、脳みそのボス(あらえっさっさーゴーレム)、炎の嵐、意外と弱いサラマンダー(火竜)、飛ぶモアイ……。なんとも言えない味があって熱中したものです。あの頃に戻りたい……。

寄稿:ゾイン 男 1972年生 神奈川育ち 映像監督


初プレーで全クリ、そして友だちに泣かれた

 小学生の頃、シューティングが大好きで、『グラディウス』や『スターフォース』に狂喜乱舞していました。その頃、友だちが『沙羅曼陀』を買ったとのことで、学校帰りに友だちの家に遊びに行き、プレーさせてもらいました。

 スケルトンカセットが魅力的で、わくわくしながらコントローラーを握り、スタート!! 全ステージクリアーーー!! 初プレーで全クリしてしまいました。友だちは、本当に口が開いたままの状態。

 クリアした時はすごく満足したけど、すぐに大変なことをしてしまったと感じた。その後、何を言って良いのかわからず、ファミコンの電源を切ってバイバイ、と言って帰ってしまいました。

 次の日、教室ではその友だちが、「こいつが一回でクリアしちゃったーーー」と泣かれてしまいました。友だちのゲームで遊ぶ時、本気になったらダメと教えられたソフトになってしまいました。結局その後、『沙羅曼陀』は自分で買っちゃいました。(スケルトンカセットがほしかった)

寄稿:たまきち 男 1973年生 長崎育ち


『沙羅曼蛇』で勝ち、『沙羅曼蛇』を得る

 小学生の頃、シューティングゲームは結構得意でした。実家は田舎町だったのですが、この町初のゲーム大会が小さなデパートで開催されることに! そしてその大会での使用ソフトは『沙羅曼蛇』! 友人数名と共同出資、慌てて購入しました。当時では珍しかったスケルトンボディーに感動しながら、みんなで練習・練習・練習。

 結果、そのうちひとりの友人が優勝! 自分も準優勝に輝いたのです! もらった優勝賞品の包装をドキドキしながら開封したのですが・・・あれ? 優勝賞品はファミコン本体、準優勝賞品は・・・『沙羅曼蛇』。友人と二人、言葉もありませんでした。

寄稿:katsu 男 1977年生 福島育ち 金融業


無謀なスピードアップ

 アイテムを取っていけばどんどんスピードアップできるこのシステム(ま、限界はありますが)、『グラディウス』や『ツインビー』など。なぜかコナミのゲームに多いのですが、僕には無謀にスピードアップする癖があります。この『沙羅曼蛇』でも・・・。

 最初はまずある程度のスピードをつけ、その後は武器やオプションの充実、最強装備になればひたすらスピードアップあるのみ! 少し十字キーを押すだけでとんでもなく移動してしまい、壁や敵に激突することなんてしょっちゅうでした。

 友達にスタートボタンを連打してもらい、スローモーションのようにして進んだこともあります。そこまでするなら無謀なスピードアップなんてしなけりゃイイのに・・・。でもなぜか人より速い機体でないと不安になってしまうのです。

 その癖が今も残っているのか、僕のパソコンのマウスポインタの移動速度もマックス設定です!

寄稿:ライデン 男 1974年生 大阪育ち 企画戦略部署兼任営業担当


私は本当に欲しかったんです、このソフト。でも・・・

 名作シューティングゲーム、『グラディウス』の続編であることはもとより、中のROMが丸見えとなる、世界初の「スケルトンカセット」採用でも知られている良作。

 当時は晴海で行われていたおもちゃショーに参加し、このソフトのデモ版をプレー。あまりのできの良さに、瞬時に「欲しい」と思わせたソフトでした。でも当時は欲しいからといってすぐに買えるような代物ではなかった。やがて発売日が過ぎ、時とともに情熱も薄れて行きました。

 そんな中、弟から例の話を持ちかけられたのです。そう、「ドラクエIII」との「抱き合わせ」購入という手段・・・。「これだ!」と思いましたよ。正直うれしかった。

 でも、親の目には抱き合わせの産物としか写っていなかったようで、「もったいない」「だまされた」と散々怒られました。

 今でも胸を張って言えます、「本当に欲しかったんです、このソフト。」

※ちなみにもう一つの選択肢は『ウルティマ』でした。RPG2本同時購入でどうするんだ、と子供心に憤りました。

寄稿:Curator F 男 1971年生 東京育ち 団体職員 ホームページ

あなたも思い出コラムを書いて送ってみませんか?